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着床にパイナップルは効果あり?妊活中の食べ方とジンクスの真相

公開日:2025.12.25

妊活において、特定の食べ物が良いという話は数多く存在します。
その中でも「パイナップル(パイン)が着床を助ける」という噂を聞いたことがあるかもしれません。
このジンクスは本当なのでしょうか。

この記事では、パイナップルが妊活中の食べ物として注目される理由や、含まれる栄養素、効果的な食べ方から注意点まで、科学的な視点も交えながら詳しく解説します。

パイナップルで着床率が上がるというジンクスは本当?

妊活に関する情報を集めていると、個人のブログやSNSなどで「パイナップルを食べたら妊娠した」といった体験談を目にすることがあります。

こうした情報から「パイナップルは着床に良い」というジンクスが広まりました。

しかし、あくまでも個人の経験に基づく話であり、医学的に証明された事実ではありません。

まずは、このジンクスの背景と医学的な見解について正しく理解することが重要です。

医学的に着床率を上げるとの直接的な根拠はない

結論から言うと、パイナップルを食べることが直接的に着床率を向上させるという医学的・科学的な根拠は、現時点ではありません。
これはあくまで妊活中に広まったジンクスの一つであり、パイナップルが着床を保証するわけではないのです。

しかし、パイナップルには妊活中の体づくりに役立つ栄養素が含まれていることは事実です。
特定の食品の効果に過度な期待を寄せるのではなく、数ある栄養豊富な食材の一つとして、バランスの良い食事に取り入れるという考え方が望ましいでしょう。
栄養バランスを整えることが、妊娠しやすい体づくりの基本となります。

なぜパイナップルが着床に良いと言われるの?妊活をサポートする栄養成分

医学的な証拠はないものの、パイナップルが着床に良いというジンクスが広まったのには理由があります。
それは、パイナップルに含まれる特有の成分や、妊活中の体にとって有益なビタミン、ミネラルが豊富だからです。

これらの栄養成分が、どのようにして妊娠しやすい体づくりをサポートすると考えられているのか、具体的な働きとともに詳しく見ていきましょう。

注目成分「ブロメリン」が持つ抗炎症作用の働き

パイナップルに含まれる「ブロメリン」という酵素が、妊活に良いとされることがあります。ブロメリンには、抗炎症作用や、血液を固まりにくくする作用が期待されています。

着床のプロセスにおいては、子宮内膜で軽い炎症反応が起こることが知られており、この炎症をブロメリンが適度に整えることで、受精卵が着床しやすい環境づくりを助けるのではないか、という説があります。また、血流をスムーズにする働きが、子宮内膜に十分な栄養を届けることにつながるとも考えられています。ただし、これらの作用が直接着床率を上げるという確固たる研究結果は現状ありません。さらに、妊活中にパイナップルを生で摂取した場合、ブロメリンは子宮に届く前に胃液の消化酵素によって分解されると考えられています。

妊活の基本となるビタミンCやマンガンも豊富

パイナップルには、ブロメリン以外にも妊活をサポートする栄養素が含まれています。
代表的なものが、強い抗酸化作用を持つビタミンCです。
ビタミンCは、卵子の質の低下につながる体のサビ(酸化ストレス)から体を守る働きが期待できます。
また、ホルモンバランスを整える上でも重要な役割を果たします。

さらに、ミネラルの一種であるマンガンも豊富です。
マンガンは、骨の形成を助けるほか、エネルギー代謝にも関わる栄養素で、健康な体づくりの土台を支えます。
これらの栄養素は、妊娠に向けた体全体のコンディションを整える上で役立ちます。

腸内環境を整える食物繊維で体の内側からスッキリ

パイナップルには、腸内環境を整えるのに役立つ食物繊維も豊富に含まれています。
妊活中は、ホルモンバランスの変化やストレスなどから便秘に悩む人も少なくありません。
便秘は体内に不要な老廃物を溜め込むことになり、体全体の不調につながることもあります。

食物繊維を十分に摂取して腸の働きを活発に保つことは、栄養素の吸収効率を高め、体の内側からコンディションを整える基本です。
腸内環境が良好であることは、免疫機能の維持にも関わり、結果として妊娠しやすい健康な体づくりに貢献します。

パイナップルの妊活効果を高める!おすすめの食べ方とタイミング

パイナップルに含まれる栄養を妊活に活かすためには、食べ方にもいくつかのポイントがあります。
どのタイミングで、どのように食べるのがより効果的なのでしょうか。

ここでは、ジンクスを試す上で推奨されている食べる時期や調理法、1日の摂取量の目安など、具体的な方法を紹介します。
正しい知識を持って、日々の食生活に賢く取り入れてみましょう。

食べるならいつ?排卵後から着床期(高温期)がベストタイミング

パイナップルをいつ食べるかについて、ジンクスでは「排卵後から着床期(高温期)」が良いとされています。
これは、受精卵が子宮内膜に着床するタイミングに合わせて、ブロメリンの抗炎症作用や血流促進効果を期待する考え方に基づいています。
具体的には、排卵が終わってから次の生理が始まるまでの、いわゆる高温期に意識して食べると良いと言われています。

ただし、これはあくまでジンクス上の話であり、いつ食べるかよりも、日頃から栄養バランスの取れた食事を継続することの方が重要です。
特定の時期に集中して食べるのではなく、食事の一環として楽しむのが良いでしょう。

酵素の効果を活かすには加熱せず「生」で食べるのが正解

パイナップルの注目成分である酵素「ブロメリン」を効率的に摂取するには、食べ方が重要です。
ブロメリンは熱に非常に弱い性質を持っているため、60℃以上に加熱されるとその働きが失われてしまいます。

そのため、酢豚に入っているパイナップルや、ピザのトッピング、ケーキなどの加熱調理されたものでは、ブロメリンの効果は期待できません。
妊活目的でパイナップルを食べるのであれば、酵素の力を活かすために、カットフルーツや丸ごと買ってきて自分で切るなど、必ず「生」の状態で食べることが推奨されます。
フレッシュなパイナップルを選び、栄養をそのまま体に取り入れましょう。

1日に食べる量の目安は?食べ過ぎによる糖分過多に注意

体に良いとされるパイナップルですが、1日にどれくらいの量を食べるのが適切なのでしょうか。
特に定められた摂取量はありませんが、一般的な果物の摂取目安である1日200g程度(輪切り1〜2枚)を目安にすると良いでしょう。

パイナップルは果物なので、果糖という糖分が多く含まれています。
美味しいからといってたくさん食べ過ぎると、糖分の過剰摂取につながり、血糖値の急上昇や体重増加の原因となる可能性があります。
妊活中は体重管理も大切な要素の一つなので、体に良いとされる食べ物でも適量を守り、バランス良く食事に取り入れることが大切です。

缶詰やジュースは効果が薄い?生のパイナップルが推奨される理由

手軽に手に入るパイナップルの缶詰やパイナップルジュースですが、妊活目的で食べる場合には注意が必要です。
缶詰製品は、製造過程で長期保存のために加熱殺菌処理が施されています。
この加熱により、熱に弱い酵素ブロメリンはほとんど分解されてしまい、その働きは期待できません。

また、シロップ漬けにされているため糖分が非常に多くなります。
100%のパイナップルジュースも、多くは濃縮還元タイプで加熱処理されているため同様です。
ブロメリンの摂取を考えるなら、これらの加工品は避け、生のパイナップルを選ぶのが最も効果的です。

パイナップル以外にもある!着床をサポートするおすすめの食べ物

妊娠しやすい体づくりは、パイナップルだけに限らず、さまざまな食材からバランス良く栄養を摂ることが基本です。
着床環境を整えるためには、体を温めたり、血流を促進したり、子宮内膜の材料となる栄養素を意識的に摂取したりすることが役立ちます。

パイナップルのほかにも、アーモンドやキウイ、生姜など、妊活をサポートするとされる食べ物はたくさんあります。
ここでは、特におすすめの食材とその働きについて紹介します。

血流改善をサポートするビタミンEが豊富なアーモンド

ビタミンEは「子宝ビタミン」とも呼ばれ、妊活中に積極的に摂りたい栄養素の一つです。
強い抗酸化作用を持ち、活性酸素から体を守る働きがあります。
また、血行を促進する作用も知られており、子宮や卵巣への血流を改善することで、質の良い卵子の育成や、受精卵が着床するためのふかふかな子宮内膜づくりをサポートすると考えられています。

このビタミンEを豊富に含むのがアーモンドです。
おやつとして手軽に取り入れやすいですが、脂質も多いため、1日20粒程度を目安に食べ過ぎには注意しましょう。

体を温める働きが期待できる生姜やシナモン

体の冷えは、妊活において大敵とされています。
体が冷えると血行が悪化し、子宮や卵巣に必要な栄養素やホルモンが届きにくくなる可能性があります。

そのため、体を内側から温める食材を食事に取り入れることが推奨されます。
代表的な食材が、生姜やシナモンです。
生姜に含まれる辛味成分「ジンゲロール」や、加熱によって変化する「ショウガオール」には、血行を促進して体を温める働きがあります。
シナモンも同様に血流を改善する効果が期待できます。
温かい飲み物に入れたり、料理のアクセントとして使ったりと、日々の食生活に気軽に追加しやすいのが魅力です。

子宮内膜のコンディションを整える良質なたんぱく質

たんぱく質は、筋肉や血液、ホルモンなど、私たちの体を作る上で欠かせない基本的な栄養素です。
もちろん、受精卵のベッドとなる子宮内膜も、たんぱく質を材料として作られます。

そのため、質の良いふかふかな子宮内膜を育むためには、良質なたんぱく質を毎日十分に摂取することが不可欠です。
良質なたんぱく質は、肉や魚、卵、大豆製品などに多く含まれています。
特に、赤身の肉や魚介類からは、血液の材料となり貧血予防にも役立つ鉄分も同時に摂取できます。
バランスの良い食事を心がけ、これらの食材を積極的に取り入れましょう。

着床とパイナップルに関するよくある質問

ここまで、パイナップルと着床の関係や、妊活をサポートする栄養素について解説してきました。
しかし、実際に妊活に取り組んでいると、より具体的な疑問や不安が出てくるものです。
例えば、不妊治療における胚移植の日に食べても良いのか、妊娠が判明した後も食べ続けて良いのかなど、気になる点も多いでしょう。

ここでは、そうしたよくある質問に対して、Q&A形式で簡潔にお答えします。

Q1.胚移植の日にパイナップルを食べてもいいですか?

胚移植の日にパイナップルを食べても問題ありません。
パイナップルを食べたことが、移植した受精卵の着床に悪影響を及ぼすという医学的な根拠はないため、過度に心配する必要はないです。

むしろ、好きなものを食べることでリラックスできたり、ビタミン補給になったりする側面もあります。
ただし、体を冷やさないよう常温に戻したり、食べ過ぎたりしないように気をつけましょう。

Q2.妊娠がわかった後もパイナップルを食べ続けて大丈夫?

妊娠判明後にパイナップルを適量食べることは問題ありません。
酵素の働きで子宮が収縮するという説もありますが、通常の食事で摂取する量で影響が出る可能性は極めて低いと考えられています。
ビタミンCや食物繊維が豊富なので、つわりで食欲がない時の栄養補給や便秘解消に役立つこともあります。

心配な場合は、一度にたくさん食べるのは避けましょう。

Q3.パイナップルを食べるときの注意点を教えてください

パイナップルを食べる際は、食べ過ぎとアレルギーに注意が必要です。
糖分が多く含まれているため、過剰摂取は体重増加や血糖値の上昇につながります。

また、たんぱく質分解酵素の働きにより、口の中や舌がピリピリすることがあります。
体質によってはアレルギー症状を引き起こす可能性もあるため、かゆみなどの異変を感じたら食べるのを中止しましょう。

まとめ:パイナップルを妊活に賢く取り入れて穏やかな気持ちで過ごそう

パイナップルが直接的に着床率を上げるという医学的根拠はありませんが、抗炎症作用が期待されるブロメリンや、ビタミン、ミネラルなど、妊活中の体づくりに有益な栄養素を含んでいます。

ジンクスとして楽しみながら、栄養豊富な果物の一つとして食事に取り入れるのが良いでしょう。最も重要なのは、特定の食品に一喜一憂せず、栄養バランスの取れた食事を基本とし、ストレスを溜めずに穏やかな気持ちで日々を過ごすことです。

この記事の監修者

峯岸 里美

峯岸 里美

本八幡鍼灸院 院長

日本鍼灸理療専門学校/学校法人花田学園卒業後、鍼灸院3年、鍼灸整骨院2年勤務後2008年6月株式会社ブレイシングに入社。
住吉鍼灸院で5年勤務した後2013年2月本八幡鍼灸院を開院し院長に就任。
開院から13年院長に従事。
不妊、男性不妊をメインに不妊に悩むご夫婦に貢献している。

《資格》

はり師、きゅう師

《経歴》

日本健康医療専門学校
住吉鍼灸院勤務
本八幡鍼灸院院長就任

《所属》

日本不妊カウンセリング学会

《SNS》

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