予定日を過ぎても生理が来ないと、妊娠の可能性や体調不良への不安を感じるものです。
また、旅行や大切なイベントと重なるのを避けるために、生理を早く来させたいと考える人もいるでしょう。
医学的に「これを食べれば生理が早く来る」と断言できる特定の食品はありません。
しかし、ホルモンバランスを整え、正常な月経周期をサポートするための食事には、いくつかポイントがあります。
この記事では、生理周期を整えるために役立つ栄養素や食材、食事以外の生活習慣について解説します。
【結論】特定の食べ物だけで生理をすぐに来させるのは難しい
特定の食べ物を食べたからといって、すぐ翌日などに生理が来るわけではありません。
生理周期は、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という2つの女性ホルモンによって複雑にコントロールされています。
食事によってこれらのホルモンバランスを整えることは可能ですが、即効性を期待するのは困難です。
あくまで、栄養バランスの取れた食生活を続けることで、乱れた周期が整いやすい体づくりを目指すことが基本となります。
生理周期を整えるために摂りたい栄養素とおすすめの食べ物
生理周期の乱れを改善するためには、日々の食事が非常に重要です。
特に、女性ホルモンの働きを助ける栄養素や、体の冷えを防ぎ血行を促進する成分を積極的に摂取することが推奨されます。
ホルモンバランスの調整には、特定の食品だけを食べるのではなく、多様な食材からバランス良く栄養を摂ることが不可欠です。
ここでは、生理周期を整えるために意識したい栄養素と、それらを豊富に含む食べ物を紹介します。
女性ホルモンの働きを助ける大豆イソフラボンが豊富な食品
大豆に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た構造を持っており、体内でその働きを補う作用が期待できます。
エストロゲンの分泌が不安定になると、生理不順や無月経の原因となることがあります。
そのため、大豆イソフラボンを食事から摂取することで、ホルモンバランスの乱れを整えるサポートができます。
この栄養素は、豆乳や豆腐、納豆、味噌といった大豆製品に豊富に含まれています。
ただし、サプリメントなどでの過剰摂取は推奨されていないため、普段の食事に適度に取り入れるのが良いでしょう。
体を温めて血行を促進する作用が期待できる食べ物
体が冷えて血行が悪くなると、子宮や卵巣の働きが低下し、ホルモンバランスの乱れや生理不順につながることがあります。
また、血行不良は生理痛を悪化させる一因とも考えられています。
体を内側から温める作用のある食材を積極的に食事に取り入れ、血流を改善しましょう。
代表的な食材には、生姜やにんにく、ネギ、シナモン、唐辛子などの香辛料や、ゴボウや人参、カボチャといった根菜類が挙げられます。
温かいスープや飲み物として、ココアやハーブティーなどを活用するのも効果的です。
ホルモンバランスの調整に関わるビタミンEを多く含む食材
ビタミンEは、ホルモン分泌を司る脳下垂体や卵巣に働きかけ、ホルモンバランスを整える作用があることから「ホルモンの調整役」とも呼ばれています。
また、血行を促進する働きもあるため、冷えの改善にも役立ちます。
生理周期が乱れがちな場合や、月経前症候群(PMS)の症状が気になる場合に積極的に摂りたい栄養素です。
ビタミンEは、アーモンドやピーナッツなどのナッツ類、かぼちゃ、アボカド、うなぎ、植物油(ひまわり油や米油など)に多く含まれています。
ホルモンの代謝をサポートするビタミンB6が豊富な食べ物
ビタミンB6はタンパク質の代謝に不可欠な栄養素であり、女性ホルモンであるエストロゲンの代謝にも関与しています。
ホルモンバランスを正常に保つために重要な役割を果たしており、不足すると月経前症候群(PMS)の症状が悪化する可能性も指摘されています。
ビタミンB6を十分に摂取することで、ホルモンバランスの乱れからくる不調の緩和が期待できます。
この栄養素は、カツオやマグロなどの魚類、牛レバー、鶏肉、バナナ、さつまいも、にんにくなどに豊富に含まれています。
「生理が来る」と噂される食べ物に医学的根拠はある?
インターネットやSNS上では、「これを食べたら生理が来た」といった特定の食べ物に関する噂が見られます。
即効性のある生理が来る方法として期待する人もいるかもしれませんが、これらの情報には医学的・科学的な根拠が乏しいものがほとんどです。
ジンクスや個人の体験談として広まっているものが多く、すべての人に同じ効果があるとは限りません。
ここでは、よく噂される食べ物と生理の関係性について、医学的な観点からその真偽を解説します。
チョコレートを食べると生理が来るという説の真偽
チョコレートを食べると生理が来るという噂には、直接的な因果関係を示す医学的根拠はありません。
ただし、チョコレートの原料であるカカオに含まれるポリフェノールには、血行を促進する作用や、テオブロミンという成分にはリラックス効果があるとされています。
ストレスや冷えは生理不順の原因となるため、これらが緩和されることで間接的に良い影響を与える可能性は考えられます。
しかし、チョコレート自体に生理を誘発する作用はないため、過度な期待はせず、糖分の摂取量には注意が必要です。
焼肉や特定の栄養ドリンクで生理が早まるという噂について
焼肉や栄養ドリンクを摂取すると生理が早まるという説も、直接的な医学的根拠はありません。
焼肉にはタンパク質や鉄分が豊富に含まれており、体のエネルギー源となります。
また、栄養ドリンクに含まれるビタミン類が疲労回復を助けることもあります。
体力が回復し、栄養状態が改善されることで、結果的にホルモンバランスが整い、正常な月経周期につながる可能性はあります。
しかし、これらの食品自体が生理を直接的に誘発するわけではなく、あくまで体調を整える一環と捉えるべきです。
食事以外で試したい!生理周期を整えるための生活習慣
生理周期は、食事だけでなく精神的なストレスや身体的な疲労、生活リズムなど、様々な要因の影響を受けます。
栄養バランスの取れた食事を心がけるとともに、生活習慣全体を見直すことが、ホルモンバランスを整え、安定した生理周期を維持するために不可欠です。
ここでは、食事以外で生理周期を整えるために日々の生活に取り入れたい、効果的な習慣について具体的に紹介します。
ストレスを溜めずにリラックスする時間を作る
過度なストレスは、ホルモン分泌をコントロールしている自律神経の働きを乱す大きな原因となります。
自律神経が乱れると、女性ホルモンのバランスも崩れやすくなり、生理不順や無月経を引き起こすことがあります。
そのため、意識的にリラックスできる時間を確保し、心身の緊張を和らげることが重要です。
趣味に没頭する、好きな音楽を聴く、アロマテラピーを取り入れる、ゆっくり深呼吸するなど、自分に合った方法でストレスをこまめに解消しましょう。
軽いストレッチやウォーキングで血流を促す
適度な運動は、全身の血行を促進し、体の冷えを改善する効果があります。
血流が良くなることで、子宮や卵巣へ十分な血液と栄養が供給され、正常な機能維持につながります。
また、運動はストレス解消にも役立ち、自律神経のバランスを整える助けにもなります。
ただし、過度な運動はかえって体に負担をかけ、生理不順の原因となる場合もあるため注意が必要です。
ウォーキングやヨガ、ストレッチなど、心地よいと感じる程度の軽い運動を継続的に行うのがおすすめです。
お風呂やカイロで下腹部をしっかり温める
体の冷え、特に骨盤周りの血行不良は、子宮や卵巣の機能を低下させ、生理不順の原因となりやすいです。
食事や運動で内側から温めることに加え、外側からもしっかりと温める習慣を取り入れましょう。
38〜40℃程度のぬるめのお湯にゆっくりと浸かる全身浴は、リラックス効果も高く効果的です。
また、寒い日や冷えを感じる時には、腹巻を着用したり、下腹部や腰にカイロを貼ったりして、子宮周りを直接温めるのも良い方法です。
長引く生理の遅れは要注意!婦人科を受診すべき目安
生理周期の乱れは多くの女性が経験するものですが、長期間にわたって生理が来ない場合や、その状態が慢性化している場合は、背景に何らかの病気が隠れている可能性も考えられます。
セルフケアで改善しない不調は、自己判断で放置せず、専門医に相談することが重要です。
ここでは、生理の遅れに関して、婦人科の受診を検討すべき具体的な目安について解説します。
3ヶ月以上も生理が来ていない場合
これまで順調だった生理が妊娠の可能性がないにもかかわらず3ヶ月以上停止している状態を「続発性無月経」と呼びます。
これは過度なダイエットによる体重減少や強いストレスが原因で起こることが多いですが甲状腺機能の異常や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの病気が隠れている可能性もあります。
無月経の状態を放置すると骨粗しょう症のリスクが高まったり将来の妊娠に影響を及ぼしたりすることもあるため必ず婦人科を受診して原因を調べることが必要です。
生理周期の乱れが慢性的に続いている状態
一時的な環境の変化やストレスで生理周期が多少ずれることは誰にでもありますが、周期が24日以内と短すぎたり、逆に39日以上と長すぎたりする状態が慢性的に続く場合も注意が必要です。
また、毎月の周期がバラバラで全く予測できないような場合も、ホルモンバランスに何らかの異常があると考えられます。
このような月経不順は、排卵がうまくいっていないサインである可能性もあります。
基礎体温を記録し、それを持参して婦人科に相談することをおすすめします。
生理を来させる食べ物に関するよくある質問
生理を早めたい、または周期を整えたいと考える中で、食事やセルフケアに関する様々な疑問が浮かぶことがあります。
ここでは、生理を来させる食べ物や、生理周期の調整に関して多くの人が抱きやすい質問について、Q&A形式で簡潔にお答えします。
医学的な視点から、正しい知識を身につけ、適切な対処法を理解するための参考にしてください。
Q. 豆乳を飲めば、生理を早める効果が期待できますか?
豆乳を飲んだからといって生理が必ず早まるわけではありません。豆乳に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンと似た働きでホルモンバランスを整える助けになると期待されていますが、即効性や直接的に生理を誘発する効果は医学的に証明されていません。長期的に飲み続けることで、乱れた生理周期が整いやすくなる可能性はあるとされています。ただし、過剰摂取は生理周期に影響を与える可能性も指摘されています。
Q. ピルを使わずに、自然な方法で生理の時期を調整したいです。
食事や生活習慣の改善によってホルモンバランスを整え、安定した生理周期を目指すことは可能です。
しかし、低用量ピルのように「○月△日に生理が来るようにする」といった、意図したタイミングで月経を移動させることは、食事などの自然な方法では困難です。
あくまで体質改善の一環であり、即効性や確実な時期の調整は期待できません。
Q. 食生活や生活習慣を見直しても生理不順が改善しません。
セルフケアを一定期間続けても生理不順が改善しない場合は、婦人科を受診することをおすすめします。
生理不順の背景には、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)や甲状腺の病気など、治療が必要な疾患が隠れている可能性があります。
自己判断で放置せず、専門家による適切な診断と治療を受けることが大切です。
基礎体温の記録があれば、診察の際に役立ちます。
まとめ
特定の食品を食べることですぐに生理を来させる、という医学的根拠のある方法はありません。
しかし、日々の食事内容を見直し、ホルモンバランスを整えることで、乱れがちな生理周期を正常に近づけることは可能です。
特に、大豆イソフラボンやビタミンE、ビタミンB6といった栄養素を意識的に摂取し、体を温める食材を取り入れることが推奨されます。
また、食事だけでなく、ストレス管理や適度な運動、体を冷やさない工夫といった生活習慣の改善も同様に重要です。
3ヶ月以上生理が来ないなど、不調が続く場合は自己判断せず、婦人科を受診してください。








