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精子の検査|基準値や費用、質を改善し増やす方法を解説

公開日:2026.04.04
精子の検査|基準値や費用、質を改善し増やす方法を解説

自身の妊孕性に関心を持つ男性にとって、精子の状態を把握することは重要です。
精子の数や運動率などは、専門の医療機関で行われる精液検査によって客観的な数値で確認できます。

この記事では、精液検査の基準値や費用、検査の具体的な流れに加え、日々の生活で精子の質を改善し、数を増やすためのセルフケア方法について詳しく解説します。

そもそも精子とは?作られる仕組みと寿命を解説

そもそも精子とは?作られる仕組みと寿命を解説精子とは、男性の精巣(睾丸)で作られる生殖細胞です。
遺伝情報を持つ頭部と、運動するための尾部で構成されており、卵子と受精することで新しい生命の源となります。

精子は常に新しく作られていますが、その形成には一定の期間を要し、射精後の寿命は置かれた環境によって大きく変化します。
ここでは、精子が作られてから射精されるまでの過程と、その寿命について解説します。

精子が精巣で作られ、射精されるまでのプロセス

精子は、精巣の中にある精細管という細い管の中で、精祖細胞から分裂を繰り返して作られます。
この精子形成のプロセスには約74日かかります。
精細管で作られたばかりの精子はまだ運動能力が未熟なため、精巣上体へと送られ、そこで1〜2週間かけて成熟し、運動能力や受精能力を獲得します。

成熟した精子は精管を通り、精嚢や前立腺から分泌される液体と混ざり合うことで、白く濁った液体の精液となって射精の時を待ちます。

射精後の精子はどれくらいの期間生存できるのか

射精後の精子の寿命は、その環境に大きく左右されます。
女性の体内に射精された場合、腟内は酸性であるため多くは数時間で死滅しますが、一部は子宮頸管を通り抜け、子宮内や卵管に到達します。
この環境では2〜3日程度、長い場合には5日間ほど生存し、受精能力を維持することが可能です。

一方で、空気中や水中など、体外に射出された精子は非常に脆弱です。
乾燥や温度変化に弱く、数十分から1時間程度で急激に運動能力を失い、受精能力もなくなります。

精液検査でわかること|主要な検査項目とWHOの基準値

精液検査でわかること|主要な検査項目とWHOの基準値精液検査は、男性不妊の原因を調べるための基本的な検査です。
採取した精液を顕微鏡で観察し、精子の数や運動能力、形態などを評価します。
検査結果は、WHO(世界保健機関)が定めた基準値と比較することで、精液の状態を客観的に判断する指標となります。

WHOの基準値は定期的に改訂されており、現在は2021年に発表された第6版が最新のものです。
ここでは、主要な検査項目とそれぞれの基準値について解説します。

①精液量:射精される精液全体の量

精液量は、1回の射精で放出される精液の総量を指します。
精液には精子を保護し、エネルギーを供給する役割があるため、ある程度の量が必要です。
精液の大部分は精嚢と前立腺で産生される分泌液で構成されています。

WHOが定める基準値は「1.4ml以上」です。
この数値を下回る場合は「乏精液症」と診断されることがあります。
原因としては、射精の際に精液が膀胱に逆流してしまう逆行性射精や、精嚢の機能不全、ホルモン異常などが考えられます。

②精子濃度:精液1mlあたりの精子の数

精子濃度は、精液1mlあたりにどれくらいの数の精子が含まれているかを示す指標です。
精子の数が少ないと、卵子までたどり着く精子の数も減るため、妊娠の確率に影響を与えます。
WHOが定める基準値は「1600万/ml以上」です。

この基準値を下回る場合、「乏精子症」と診断されます。
精子濃度が低い原因には、精巣での精子を作る機能の低下や、精子の通り道である精路の閉塞などが挙げられます。

③総精子数:射精された精液に含まれる精子の総数

総精子数は、1回の射精で放出された精液に含まれるすべての精子の数を指し、「精液量×精子濃度」で算出されます。
精子の総数が多いほど、妊娠に至る可能性は高まると考えられています。

WHOが定める基準値は「3900万以上」です。
この数値を下回る場合も、乏精子症と判断される一因となります。

総精子数は禁欲期間の長さによっても変動するため、検査の際は医療機関の指示に従うことが重要です。

④精子運動率:活発に動いている精子の割合

精子運動率は、射精された精子のうち、元気に運動している精子がどれくらいの割合で存在するかを示す数値です。
卵子に到達するためには、精子が自力で前に進む力が必要不可欠であり、運動率は妊孕性を評価する上で非常に重要な項目です。

WHOの基準値では、前進しているかどうかにかかわらず動いている精子の割合を示す「総運動率」が「42%以上」、そのうち前進する精子の割合を示す「前進運動率」が「30%以上」と定められています。
これらの基準値を下回る場合は「精子無力症」と診断されます。

⑤正常形態率:正常な形をした精子の割合

正常形態率は、頭部・中片部・尾部のすべてが正常な形をしている精子の割合を示します。
精子の形に異常があると、うまく泳げなかったり、卵子に受精する能力が低かったりする可能性があります。
WHOが定める基準値は「4%以上」です。

この数値を下回る場合は「奇形精子症」と診断されます。
基準値が4%と聞くと非常に低く感じるかもしれませんが、健康な男性でも奇形の精子は多く存在するため、過度に心配する必要はありません。

精液検査の結果が基準値を下回った場合の診断名

精液検査の結果がWHOの基準値を下回った場合、その項目に応じて診断名がつけられます。
主な診断名は以下の通りです。
乏精子症:精子濃度や総精子数が基準値より少ない状態。
精子無力症:精子運動率が基準値より低い状態。

奇形精子症:正常形態率が基準値より低い状態。
これらの症状が複数当てはまる場合は、「乏・精子無力症」のように組み合わせて呼ばれることもあります。
また、精液中に精子が一体も見られない場合は「無精子症」と診断されます。

 

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精液検査を受ける具体的な流れと費用

精液検査を受ける具体的な流れと費用精液検査を受けることを決めたものの、どこで検査を受ければ良いのか、どのような準備が必要なのか、費用はどのくらいかかるのかなど、具体的な流れがわからず不安を感じるかもしれません。
事前に検査の流れや注意点を把握しておくことで、スムーズに検査に臨むことができます。

ここでは、検査を受ける医療機関の選び方から、当日の流れ、費用について解説します。

検査は不妊治療クリニックや泌尿器科で受けられる

精液検査は、主に不妊治療を専門とするクリニックや、男性不妊を扱う泌尿器科で受けることが可能です。
パートナーも不妊に関する検査を考えている場合や、不妊治療を視野に入れている場合は、産婦人科と連携している不妊治療クリニックが適しています。
一方で、精索静脈瘤など男性特有の疾患が疑われる場合や、まずは男性側の検査だけを受けたい場合は、泌尿器科を受診するのが一般的です。

どちらの医療機関でも、事前に電話やウェブサイトで予約が必要となります。

検査前に必要な禁欲期間の目安は2~5日

正確な検査結果を得るために、採精前には一定の禁欲期間が必要です。
WHOは「2日以上7日以内」の禁欲期間を推奨しており、多くの医療機関では2〜5日程度の禁欲を指示されます。

禁欲期間が短すぎると精子の数や濃度が低くなる傾向があり、逆に長すぎると運動している精子の割合が低下し、死滅した精子が増える可能性があります。
検査の精度を高めるためにも、医療機関から指示された禁欲期間を必ず守ることが重要です。

検査当日の採精方法と提出時の注意点

採精は、医療機関内に設けられた採精室でマスターベーションによって行う「院内採精」が一般的です。
もし院内での採精が難しい場合は、自宅で採精して持参する「院外採精」が可能な場合もあります。
院外採精を選択する際は、いくつかの注意点があります。

採取した精液は、温度変化に非常に弱いため、人肌程度(20〜37℃)に保温して運ぶ必要があります。
また、採取してから医療機関に提出するまでの時間も、通常1〜2時間以内と定められています。
時間経過とともに精子の運動率は低下するため、指定された時間内に提出することが求められます。

精液検査にかかる費用の相場と保険適用の有無

精液検査の費用は、保険が適用されるかどうかで大きく異なります。
不妊症の診断や治療の一環として医師の指示で検査を受ける場合は、保険適用となります。
その場合の自己負担額は、3割負担で1,500円〜3,000円程度が目安です。

一方で、結婚前のブライダルチェックや、特に不妊の悩みはないものの自分の状態を知りたいといった目的で検査を受ける場合は、自費診療となります。
自費診療の場合の費用は医療機関によって幅があり、5,000円〜20,000円程度が相場です。
事前に医療機関へ確認することをおすすめします。

 

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精子の質を高め、数を増やすためのセルフケア方法

精子の質を高め、数を増やすためのセルフケア方法精子の状態は、遺伝的な要因だけでなく、日々の生活習慣に大きく影響されることがわかっています。
つまり、食生活や運動習慣、ストレス管理などを見直すことで、精子の質や数を改善できる可能性があります。

精子は約3ヶ月かけて作られるため、生活習慣の改善を始めてから効果が検査結果に現れるまでには、少なくとも3ヶ月程度の期間が必要です。
ここでは、今日から始められる具体的なセルフケア方法を紹介します。

精子の形成をサポートする栄養素と食事のポイント

バランスの取れた食事は、健康な精子を作るための基本です。
特に、精子の質を向上させる効果が期待される栄養素を意識的に摂取することが推奨されます。

例えば、精子の形成に不可欠な亜鉛(牡蠣、レバー、牛肉など)、強い抗酸化作用で精子を酸化ストレスから守るビタミンC(パプリカ、ブロッコリーなど)やビタミンE(ナッツ類、アボカドなど)、コエンザイムQ10(イワシ、豚肉など)、精子の運動に関わるL-カルニチン(羊肉、牛肉など)が挙げられます。
これらの栄養素を含む様々な食材を組み合わせ、バランスの良い食事を心がけましょう。

禁煙と適度なアルコール摂取を心がける

喫煙は、精子の質に深刻な悪影響を及ぼすことが多くの研究で示されています。
タバコに含まれる有害物質は、精子の数を減少させ、運動率を低下させるだけでなく、精子のDNAを損傷させる原因にもなります。

精子の状態を改善するためには、まず禁煙することが最も重要です。
また、過度なアルコール摂取も精子形成を司るホルモンのバランスを乱し、精子の質を低下させる可能性があります。
妊活中は飲酒を控えるか、飲む場合でも適量を守ることが望ましいです。

長時間のサウナや膝上でのPC作業など精巣を温める習慣を避ける

精巣は、体温よりも2〜3℃低い温度環境で最も効率的に精子を生産します。
そのため、精巣の温度を上昇させるような生活習慣は、精子の形成に悪影響を与える可能性があります。
具体的には、長時間のサウナや熱いお風呂、体にぴったりとフィットする下着の着用、膝の上でノートパソコンを長時間使用する行為などが挙げられます。

これらは精巣の温度を上げてしまうため、できるだけ避けるようにしましょう。
普段から通気性の良い下着を選び、精巣を温めすぎない工夫が大切です。

適度な運動を取り入れ、十分な睡眠時間を確保する

ウォーキングやジョギングなどの適度な有酸素運動は、血行を促進し、体内の酸化ストレスを軽減する効果があるため、精子の質を向上させることが期待できます。
ただし、過度に激しい運動はかえって体にストレスを与え、逆効果になることもあるため注意が必要です。
また、睡眠不足はホルモンバランスの乱れを引き起こし、精子を作る機能を低下させる可能性があります。

質の良い睡眠を毎日7〜8時間程度確保することを目標に、規則正しい生活リズムを整えましょう。

精神的なストレスを上手に管理・発散する

心理的なストレスが長期間続くと、体内のホルモンバランスが乱れたり、酸化ストレスが増加したりして、精子の数や運動率、正常形態率に悪影響を及ぼすことがあります。
妊活中は特にプレッシャーを感じやすい時期ですが、過度なストレスは避けるべきです。
ストレスの原因と向き合い、解消法を見つけることが重要になります。

趣味に没頭する時間を作ったり、軽い運動で気分転換をしたり、パートナーとコミュニケーションを取るなど、自分に合った方法でストレスを上手に管理・発散しましょう。

精子に関するよくある質問

ここでは、精子や精液検査に関して多くの方が抱く疑問について回答します。

Q1.精液検査の結果はその日の体調によって変動しますか?

はい、変動します。
精子の状態は非常にデリケートで、検査当日の体調に大きく左右されます。
睡眠不足や疲労、精神的なストレス、風邪などの影響で、精子の数や運動率は一時的に低下することがあります。

そのため、1回の検査結果だけで判断せず、日を改めて複数回検査を受け、総合的に評価することが一般的です。

Q2.精子の状態を自分で確認する簡単な方法はありますか?

いいえ、見た目だけで精子の数や運動率などを正確に判断することはできません。
精液の量や色、粘稠度(ねばり気)などから著しい変化に気づくことは可能ですが、精子が正常に機能するかどうかは顕微鏡で観察しなければ分かりません。

自身の精子の状態を正確に知るためには、医療機関で精液検査を受けることが唯一の方法です。

Q3.精液の色や量がいつもと違うのですが、受診すべきでしょうか?

一時的な変化であれば心配ないことが多いですが、症状が続く場合や不安な場合は泌尿器科の受診を検討してください。
例えば、精液が黄色い場合は禁欲期間が長かったことなどが原因と考えられます。
しかし、精液に血が混じり赤や茶色に見える場合(血精液症)や、量が極端に少ない状態が続く場合は、何らかの疾患が隠れている可能性も否定できません。

まとめ

精子の状態は、男性の妊孕性を知るための重要な指標です。
精液検査を受けることで、精子の数や運動率などを客観的な数値で把握できます。
検査の結果が基準値を下回った場合でも、その原因を特定し、適切な治療や生活習慣の改善に取り組むことで、状態が向上する可能性は十分にあります。

特に、食事や運動、睡眠、ストレス管理といった日々のセルフケアは、精子の質を高める上で重要です。
もし自身の精子の状態に不安がある場合や、妊活を考えている場合は、専門の医療機関に相談することから始めましょう。

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この記事の監修者

峯岸 里美

峯岸 里美

本八幡鍼灸院 院長

日本鍼灸理療専門学校/学校法人花田学園卒業後、鍼灸院3年、鍼灸整骨院2年勤務後2008年6月株式会社ブレイシングに入社。
住吉鍼灸院で5年勤務した後2013年2月本八幡鍼灸院を開院し院長に就任。
開院から13年院長に従事。
不妊、男性不妊をメインに不妊に悩むご夫婦に貢献している。

《資格》

はり師、きゅう師

《経歴》

日本健康医療専門学校
住吉鍼灸院勤務
本八幡鍼灸院院長就任

《所属》

日本不妊カウンセリング学会

《SNS》

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