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不妊鍼灸は効果なし?医学的根拠と効果が出ない人の特徴を解説

公開日:2026.01.02
不妊鍼灸は効果なし?医学的根拠と効果が出ない人の特徴を解説します。

不妊治療の一環として鍼灸に関心を持つ方が増える一方、「本当に効果があるのか」という疑問の声も聞かれます。
この記事では、不妊鍼灸が「効果なし」と言われる理由から、医学的に期待できる具体的な効果、そして効果が出にくい人の特徴までを解説します。

鍼灸治療を続けるべきか迷っている方や、これから始めようか検討している方が、客観的な情報をもとに判断するための一助となる内容です。

なぜ不妊鍼灸は「効果がない」と言われるのか?3つの理由

不妊鍼灸が「効果がない」と言われる背景には、主に3つの理由が考えられます。
鍼灸は体質改善を目的とするため、効果を実感するまでに一定の期間を要します。

また、卵管閉塞といった器質的な不妊原因には対応できない限界がある点や、効果を裏付ける科学的根拠がまだ発展途上である点も、「効果がない」という意見につながる要因となっています。
これらの理由を理解することが、鍼灸治療を正しく評価する第一歩です。

理由1:効果を実感するまでに時間がかかり即効性がないから

不妊鍼灸は、ホルモン剤のように直接的に体を変化させるのではなく、体質を根本から整えることで妊娠しやすい身体づくりを目指すものです。
そのため、漢方薬と同様に効果を実感するまでには時間がかかり、即効性を期待すると「効果がない」と感じてしまうことがあります。

特に、卵子が成長して排卵されるまでには約3ヶ月から半年かかると言われており、体の変化を実感するには少なくとも3ヶ月以上の継続的な施術が推奨されます。
すぐに結果が出ないからといって諦めてしまうと、本来得られるはずだった効果を逃してしまう可能性があります。

理由2:鍼灸では対応できない器質的な不妊原因があるから

鍼灸は血流促進や自律神経の調整など、体の機能を高めることを得意としていますが、すべての不妊原因に対応できるわけではありません。

例えば、卵管が詰まっている「卵管閉塞」や、精子の通り道に問題がある「精管閉塞」、大きな子宮筋腫など、物理的な障害が原因となっている器質的な問題については、鍼灸だけで解決することは困難です。

これらの場合は、手術や体外受精といった西洋医学的なアプローチが必要不可欠となります。

鍼灸はあくまで妊娠しやすい体づくりのサポートであり、その限界を理解しておく必要があります。

理由3:科学的根拠を示す論文がまだ限定的だから

不妊鍼灸の効果に関する研究は国内外で進められており、科学的根拠(エビデンス)は近年増加傾向にあります。海外では、体外受精の際に鍼灸を併用することで妊娠率が向上したという研究報告も存在し、2022年のメタアナリシスでは鍼治療を行った群の方が臨床妊娠率や出生率が高かったと報告されています。しかし、質の高い大規模な研究はまだ多くありません。

そのため、医学界全体でその効果が確立された治療法とは見なされていないのが現状です。こうした背景から、科学的根拠を重視する立場からは「効果が完全に確立されたわけではない」「さらなる研究が必要」といった意見が出ることがあり、これが「効果がない」と言われる一因になっています。

不妊鍼灸に期待できる3つの具体的な効果

不妊鍼灸は、薬のように直接的な作用をもたらすものではありませんが、体質を改善し、妊娠しやすい身体の土台作りをサポートする効果が期待できます。
特に妊活中の方が抱えやすい冷えやストレス、ホルモンバランスの乱れといった問題に対し、鍼灸は多角的にアプローチすることが可能です。

具体的には、血流の促進、自律神経の調整、そして心身のリラックスという3つの効果を通じて、妊娠に向けた体のコンディションを整えていきます。

血流を促進して子宮や卵巣の機能をサポートする

鍼やお灸を用いて特定のツボを刺激することで、自律神経に働きかけ、血管を拡張させる効果が期待できます。
これにより、子宮や卵巣をはじめとする骨盤内の血流が促進されます。

血流が改善されると、子宮内膜に十分な血液が送られて厚みを増し、受精卵が着床しやすい環境が整います。
また、卵巣にも新鮮な酸素や栄養が供給されるため、卵子の質の向上につながる可能性があります。
特に、手足やお腹の冷えを感じる方は血行不良が考えられるため、血流促進は重要なアプローチとなります。

自律神経のバランスを整えてホルモン分泌を正常化する

過度なストレスや不規則な生活は、体の活動を司る交感神経とリラックスを司る副交感神経からなる自律神経のバランスを乱す原因となります。
この乱れは、脳の視床下部や下垂体に影響を及ぼし、ホルモン分泌の指令が正常に行われなくなることがあります。
結果として、月経不順や排卵障害などを引き起こす可能性があります。

鍼灸施術には、この自律神経のバランスを整える作用があるとされています。
心身をリラックスさせ、副交感神経を優位にすることで、ホルモンバランスが整い、正常な月経周期や排卵機能の回復をサポートします。

妊娠へのストレスや不安を和らげるリラックス効果

「いつになったら妊娠できるのか」という妊活中のプレッシャーや、治療が長引くことへの不安は、心身に大きなストレスを与えます。
ストレス状態が続くと、血管が収縮して血行が悪くなったり、自律神経が乱れたりするなど、妊娠にとってマイナスの影響が生じます。

鍼灸施術を受けることで、筋肉の緊張がほぐれるとともに、心地よさから心身ともに深いリラックス状態へと導かれます。
このリラックス効果により、ストレスが緩和され、結果的に血流の改善やホルモンバランスの正常化にもつながり、妊娠しやすい心と体の状態を整える助けとなります。

【要注意】不妊鍼灸の効果が出にくい人の特徴

不妊鍼灸は体質改善を通じて妊娠をサポートしますが、残念ながらすべての人に同じように効果が現れるわけではありません。
効果が出にくいケースには、いくつかの共通した特徴が見られます。

例えば、鍼灸では対応が難しい器質的な問題を抱えている場合や、そもそも通院回数が不足している場合などです。
また、鍼灸だけに頼り、生活習慣の改善を怠っていたり、不妊の原因が男性側にある場合も、効果を実感しにくい要因となります。

卵管の閉塞など手術や投薬が必要な問題を抱えている

不妊鍼灸の効果が出にくい最も代表的なケースは、卵管閉塞や重度の子宮内膜症、着床を妨げる位置にある子宮筋腫など、物理的な問題(器質的要因)を抱えている場合です。
これらの問題は、精子と卵子の出会いや受精卵の着床を物理的に妨げるため、鍼灸による体質改善だけでは妊娠に至ることが極めて困難です。

まずは婦人科での精密な検査を受け、自身の体の状態を正確に把握することが先決となります。
手術や薬物療法など、西洋医学的な治療が必要と判断された場合は、そちらを優先して取り組む必要があります。

通院回数が少なすぎる、または治療期間が短い

不妊鍼灸は、一度の施術で劇的な変化をもたらすものではなく、継続することで徐々に体質を改善していく治療法です。
そのため、通院回数が極端に少なかったり、短期間で治療をやめてしまったりすると、十分な効果を得ることは難しくなります。

例えば、月に1回程度の通院や、1〜2ヶ月で効果がないと判断して中断してしまうケースです。
体の細胞が入れ替わり、体質に変化が現れるまでには、一般的に少なくとも3ヶ月から半年程度かかると言われています。
効果を実感するためには、鍼灸師と相談の上、適切な頻度で一定期間通い続けることが不可欠です。

鍼灸と並行して生活習慣の改善に取り組んでいない

鍼灸は妊娠しやすい体づくりのための強力なサポートですが、施術だけに頼っていては効果が半減してしまうことがあります。
日々の生活習慣が乱れていては、せっかく鍼灸で整えた体のバランスもすぐに崩れてしまいます。

例えば、慢性的な睡眠不足、栄養の偏った食事、運動不足、喫煙、過度な飲酒といった習慣は、血行を悪化させ、ホルモンバランスを乱す原因となります。
鍼灸の効果を最大限に引き出すためには、施術と並行して、食事・睡眠・運動などのセルフケアにも意識的に取り組むことが重要です。
生活習慣全体を見直すことが、妊娠への近道となります。

男性側に不妊の原因がある場合

不妊は女性だけの問題ではなく、WHOの調査によれば、その原因の約半数には男性も関わっているとされています。
精子の数が少ない、運動率が低い、あるいは奇形率が高いといった男性側に原因がある場合、女性がどれだけ熱心に鍼灸治療を受けて体調を整えても、妊娠に至るのは困難です。

もし一定期間妊活を続けても結果が出ない場合は、女性だけでなくパートナーも専門のクリニックで検査を受けることが非常に重要です。
原因を正しく特定し、必要であれば男性不妊に対応した治療や鍼灸を検討することで、状況が大きく変わる可能性があります。

不妊鍼灸を始める前に知っておくべきこと

不妊鍼灸を始めるにあたり、いつからどのくらいの頻度で通えば良いのか、痛みや費用はどの程度かかるのかなど、具体的な疑問や不安を抱えている方も多いはずです。
治療を始めてから後悔しないためにも、これらの実践的な情報を事前に把握しておくことは非常に重要です。

ここでは、効果を実感するまでの目安となる期間や頻度、施術に伴う痛みや副作用の有無、そして費用相場について解説します。
安心して治療に臨むための参考にしてください。

効果を実感するまでの通院期間と頻度の目安

不妊鍼灸の効果を実感するための通院期間は、個人の体質や年齢、不妊原因によって異なりますが、一つの目安として3ヶ月から半年間の継続が推奨されます。
これは、卵子が育ち成熟するまでに約3ヶ月かかるため、体質改善の効果が卵子の質に反映されるのにそれだけの時間が必要だからです。

通う頻度としては、治療の初期段階や体外受精の移植周期など、集中的なケアが必要な時期は週に1回、状態が安定してくれば2週間に1回程度の頻度が一般的です。
最適な通う頻度や期間については、担当の鍼灸師と体の状態を相談しながら決めていくことが大切です。

鍼灸の施術に伴う痛みや副作用の有無

鍼灸と聞くと「痛いのでは」と心配される方もいますが、治療に用いる鍼は髪の毛ほどの極めて細いものが多く、注射のようなチクッとした痛みを感じることはほとんどありません。
施術中に「ひびき」と呼ばれる、ズーンと重く感じる独特の感覚が生じることはありますが、これはツボに的確に当たっている証拠とも言えます。

副作用については、施術後に一時的に体がだるくなったり、眠気を感じたりすることがありますが、これは血行が良くなったことによる好転反応であり、心配は不要です。
衛生面では、多くの鍼灸院で使い捨ての鍼を使用しているため、感染症のリスクは極めて低いです。

1回あたりの費用相場と健康保険の適用について

不妊治療を目的とした鍼灸施術は、病気の治療とは見なされないため、健康保険の適用外となり、すべて自費診療となります。

1回あたりの費用相場は、地域や鍼灸院の施術内容によって幅がありますが、一般的には5,000円から15,000円程度が目安です。
初診時には、別途カウンセリング料として数千円が必要になる場合もあります。
継続的な通院が必要となるため、1回あたりの費用だけでなく、月々どのくらいの負担になるのかを事前に計算しておくことが重要です。
無理なく続けられる料金体系の鍼灸院を選ぶことも、治療を成功させるための大切なポイントです。

不妊鍼灸に関するよくある質問

ここでは、不妊鍼灸を検討している方から特によく寄せられる質問について、簡潔にお答えします。

鍼灸で着床率は上がるのか、病院の治療と併用できるのか、そしてどのような基準で鍼灸院を選べば良いのかといった、皆さんが知りたいであろう疑問点をまとめました。

これらの回答を通じて、不妊鍼灸への理解を深め、より安心して治療に臨むための参考にしてください。

Q1:鍼灸治療を受ければ着床率は上がりますか?

鍼灸で着床率が向上したという研究報告はありますが、必ず上がるとは断言できません。
鍼灸は子宮内膜の血流を改善し、受精卵が着床しやすい環境づくりをサポートします。

しかし、着床には受精卵の質など様々な要因が関わるため、鍼灸だけで着床率が保証されるわけではありません。

Q2:病院での不妊治療と鍼灸は併用しても大丈夫ですか?

はい、問題ありません。
むしろ併用することで相乗効果が期待できる場合があります。
鍼灸は西洋医学の治療を妨げるものではなく、体外受精などで生じる心身の負担や薬の副作用を和らげる目的で併用される方も多いです。

病院での治療内容を鍼灸師に伝え、連携して進めることが望ましいです。

Q3:効果を期待できる鍼灸院はどのように選べば良いですか?

不妊治療に関する専門知識と豊富な臨床経験を持つ鍼灸院を選ぶことが重要です。
公式サイトで不妊治療の実績を確認し、カウンセリングが丁寧で、悩みや疑問に真摯に答えてくれる鍼灸師かを見極めましょう。

例えば仙台市内にも不妊専門を掲げる鍼灸院は多数あるため、口コミなども参考に比較検討することをおすすめします。

まとめ

本記事では、不妊鍼灸が効果ないと言われる理由や期待できる効果、さらには効果が出にくい人の特徴や治療を始める前に知っておくべき点について解説しました。

この記事の監修者

峯岸 里美

峯岸 里美

本八幡鍼灸院 院長

日本鍼灸理療専門学校/学校法人花田学園卒業後、鍼灸院3年、鍼灸整骨院2年勤務後2008年6月株式会社ブレイシングに入社。
住吉鍼灸院で5年勤務した後2013年2月本八幡鍼灸院を開院し院長に就任。
開院から13年院長に従事。
不妊、男性不妊をメインに不妊に悩むご夫婦に貢献している。

《資格》

はり師、きゅう師

《経歴》

日本健康医療専門学校
住吉鍼灸院勤務
本八幡鍼灸院院長就任

《所属》

日本不妊カウンセリング学会

《SNS》

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