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40代の精子は老化する?寿命や妊娠率への影響と質の改善法

公開日:2026.02.08
40代の精子は老化する?寿命や妊娠率への影響と質の改善法を解説します。

40代になると、20代の頃と比べて身体的な変化を感じやすくなりますが、それは精子も例外ではありません。
射精後の精子の生存期間自体に大きな変化はありませんが、妊娠を左右する「質」は年齢とともに低下する傾向にあります。
加齢による精子の変化が妊娠率にどう影響するのか、そして質の低下に対してどのような対策が可能なのかを正しく理解することが、妊活を進める上で重要になります。

40代の精子の寿命は20代と変わらない?妊娠の鍵は「質」の低下にあり

「男性はいくつになっても父親になれる」というイメージがありますが、精子の能力も年齢の影響を受けます。
40代の精子の寿命そのものは20代や30代と大きく変わらないものの、妊娠させる力、すなわち「精子の質」は35歳頃から徐々に低下し始めます。
そのため、40代の妊活では、この質の変化を理解し、適切な対策を講じることが成功の鍵を握っています。

射精後の精子の生存期間は年齢で大きく変わらない

女性の体内に射精された後の精子の生存期間は、一般的に2〜3日程度、長いものでは5〜7日ほど生き延びることがあるとされています。
この期間は20代であっても40代であっても、年齢によって大きく変動するものではありません。
一方で、卵子の寿命は約24時間と非常に短いため、妊娠の確率を高めるには、排卵のタイミングに合わせて精子が女性の体内に存在している状態を作ることが重要です。

精子の生存期間を考慮し、適切なタイミングで性交渉を持つことが妊活の基本となります。

35歳から始まる「精子の老化」とは?質の低下が問題に

精子の老化とは、加齢に伴って精子の質が低下する現象を指し、一般的に35歳頃からその傾向が現れ始めます。
具体的には、まっすぐ進む力のある精子の割合を示す「運動率」の低下、正常な形の精子の割合を示す「正常形態率」の減少、そして最も重要な遺伝情報が収められた「DNAの損傷」の増加などが挙げられます。
精液の量や見た目だけでは判断できないこれらの質的な変化が、妊娠率の低下や流産のリスクに直接関わってくるため、年齢を重ねた男性の妊活において大きな課題となります。

【要注意】精子の老化が引き起こす3つのリスク

精子の老化は、単に「妊娠しにくくなる」という問題だけにとどまりません。
質の低下した精子は、受精やその後の発育にも影響を及ぼし、いくつかの具体的なリスクを高める可能性があります。
ここでは、精子の老化がもたらす代表的な3つのリスクについて解説します。

これらのリスクを理解することは、40代の男性が妊活に真摯に取り組む上で不可欠です。

リスク1:精子の運動率が下がり妊娠しにくくなる

加齢は精子の運動能力に直接的な影響を及ぼします。
年齢とともに、前進する力が弱い精子や、その場で動くだけの精子の割合が増加し、卵子までたどり着ける精子の数が減少します。
精子は卵管の奥にある卵子まで自力で泳いでいかなければ受精は成立しません。

そのため、運動率の低下は受精の機会を大きく損なうことになり、妊娠確率が下がる直接的な原因となります。
いくら精子の数が十分であっても、運動率が低ければ妊娠に至るのは難しくなります。

リスク2:DNAの損傷により流産率が高まる

精子の核には、次世代へと受け継がれる遺伝情報(DNA)が凝縮されていますが、加齢による酸化ストレスなどの影響で、このDNAが損傷を受けることがあります。
これをDNA断片化と呼びます。
DNAが損傷した精子が受精した場合、受精卵の成長が途中で止まってしまったり、着床がうまくいかなかったりする原因となります。

結果として、妊娠初期の流産につながるリスクが高まることが指摘されています。
40代男性のパートナーの流産率が上昇する背景には、この精子のDNA損傷が関わっていると考えられています。

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リスク3:子どもへの遺伝的な影響の可能性

精子のDNA損傷は、流産のリスクを高めるだけでなく、無事に出産した場合でも、子どもに遺伝的な影響を及ぼす可能性が指摘されています。
父親の年齢が高いほど、精子が作られる過程でのDNA複製エラーが蓄積しやすくなり、それが特定の遺伝性疾患や発達障害などのリスクをわずかに上昇させるとの研究報告があります。

もちろん、そのリスクは決して高いものではありませんが、父親の加齢が子どもの健康に全く無関係ではないという点は認識しておく必要があります。

あなたの精子は大丈夫?自宅や病院で精子の状態を確認する方法

加齢による精子の質の低下が気になった場合、まずは自分自身の精子の状態を客観的に把握することが第一歩です。
幸い、現在では手軽にチェックできる方法から、専門的な検査まで選択肢があります。
パートナーと協力して妊活を進める上で、男性側が自身の状態を知っておくことは非常に重要であり、適切な対策を講じるための基礎情報となります。

自宅で手軽に始められるセルフチェックキット

最近では、自宅で精子の状態を手軽に確認できるセルフチェックキットが市販されています。
これらのキットは、スマートフォンと専用の顕微鏡レンズ、アプリなどを使い、採取した精液中の精子の濃度や運動率を測定するものが主流です。
病院へ行くことに抵抗がある場合や、まずは大まかな状態を知りたい場合に便利なツールとなります。

ただし、得られる結果はあくまで目安であり、医療機関での精密な検査に代わるものではありません。
妊活がうまくいかない場合は、この結果の良し悪しに関わらず専門医に相談することが推奨されます。

クリニックで受けられる詳細な精液検査

より正確で詳細な精子の状態を知るためには、不妊治療を専門とするクリニックや泌尿器科で精液検査を受けることが最も確実な方法です。
専門の技師が顕微鏡を用いて、精液量、精子濃度、総精子数、運動率、正常形態率などをWHO(世界保健機関)の基準値と照らし合わせて詳細に分析します。
この検査により、精子の質の状態を客観的な数値で把握でき、不妊の原因特定や治療方針の決定に役立ちます。

保険適用となる場合もあるため、妊活が一定期間うまくいかない場合は、積極的に受診を検討する価値があります。

40代からでも間に合う!今日からできる精子の質を上げる5つの生活習慣

精子の質は加齢だけでなく、日々の生活習慣にも大きく左右されます。
これは、40代からでも生活を見直すことで、精子の状態を改善できる可能性があることを意味します。
精子は約3ヶ月かけて作られるため、継続的な取り組みが質の向上につながります。

ここでは、今日からでも始められる5つの具体的な生活習慣を紹介します。

【食事】抗酸化作用のある食べ物(トマト・ナッツ類など)を摂る

精子の質を低下させる大きな原因の一つに「酸化ストレス」があります。
この酸化ストレスから精子を守るためには、抗酸化作用のある栄養素を積極的に摂取することが有効です。
例えば、トマトに含まれるリコピン、ナッツ類やアボカドに豊富なビタミンE、パプリカやブロッコリーに多いビタミンCなどが挙げられます。

また、精子の形成に不可欠な亜鉛は牡蠣や赤身肉に、運動率をサポートするL-カルニチンは羊肉や牛肉に多く含まれています。
バランスの取れた食事を基本とし、これらの食材を意識的に取り入れることが望ましいです。

【運動】ウォーキングなどの適度な有酸素運動を続ける

適度な運動は、全身の血行を促進し、精巣への血流も改善するため、精子の状態を良好に保つのに役立ちます。
特に、ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動を習慣にすることが推奨されます。
週に3回、1回30分程度を目安に、無理なく続けられる範囲で始めるのが良いでしょう。

ただし、長距離の自転車など、精巣を圧迫する激しい運動は逆効果になる可能性もあるため注意が必要です。
健康的な体重を維持することも精子の質にとって重要であり、運動はそのための有効な手段です。

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【睡眠】7〜8時間の質の良い睡眠を確保する

睡眠は、男性ホルモンであるテストステロンの分泌や、体の酸化ストレスを軽減するために極めて重要です。
睡眠不足が続くと、ホルモンバランスが乱れ、精子の数や運動率の低下につながることが研究で示されています。
毎日7時間から8時間程度の十分な睡眠時間を確保するよう心がけましょう。

また、時間だけでなく、就寝前にスマートフォンやパソコンの画面を見ないようにするなど、睡眠の質を高める工夫も大切です。
規則正しい生活リズムを整え、心身をしっかりと休ませることが、元気な精子を育むための土台となります。

【サプリ】亜鉛やコエンザイムQ10で必要な栄養を補う

バランスの取れた食事が基本ですが、仕事の都合などで毎日の食事管理が難しい場合、サプリメントで必要な栄養素を補うのも有効な選択肢です。
精子の生成に必須の「亜鉛」、強い抗酸化作用で精子を酸化ストレスから守る「コエンザイムQ10」「ビタミンC」「ビタミンE」などは、精子の質向上に役立つとされる代表的な成分です。

複数の成分が配合された男性妊活向けのサプリメントも市販されています。
ただし、過剰摂取は避け、あくまで食事の補助として活用することが重要です。

【NG習慣】喫煙・過度な飲酒・長時間のサウナは避ける

精子の質を向上させるためには、体に悪影響を及ぼす習慣を避けることも同じくらい重要です。
喫煙は、精子の数、運動率、形態に悪影響を与え、DNA損傷のリスクも高めます。
過度なアルコール摂取も同様に精子の質を低下させるため、飲酒は適量に留めるべきです。

また、精巣は熱に非常に弱く、体温より2〜3度低い温度が保たれることで正常に機能します。
そのため、長時間のサウナや熱いお風呂、膝の上でのノートパソコンの使用、体を締め付ける下着の着用などは、精巣の温度を上昇させるため避けるようにしましょう。

40代の精子に関するよくある質問

40代で妊活に取り組む男性が抱きやすい、精子の寿命や質の改善に関する疑問についてまとめました。
年齢を重ねる中での不安や具体的な疑問点を解消するため、簡潔に回答します。

Q1.精子の寿命は体内で何日くらい生きていますか?

女性の体内に射精された精子の寿命は通常72時間程度(3日間)とされており、中には4〜5日、最長1週間程度生きるケースも報告されています。ただし、精子の生存期間は男性の加齢による影響を受けることが示されており、35歳を超えると精子の機能が低下し、精子の運動率の減少やDNA損傷の割合が上昇すると報告されています。妊娠の可能性を高めるには、この期間内に排卵が起こることが重要です。

Q2.生活習慣を見直した場合、精子の質はどのくらいの期間で改善しますか?

精子が作られ始めてから射精可能な状態になるまでには、約3ヶ月(約74日)かかります。
そのため、食事や運動、禁煙などの生活習慣を改善しても、その効果が精液検査の数値に反映されるまでには最低でも3ヶ月程度を要します。

Q3.40代の男性が妊活で病院に行く目安はありますか?

パートナーの女性が35歳以上の場合、避妊をせずに性交渉を半年間続けても妊娠に至らなければ、一度専門のクリニックで相談することが推奨されます。
年齢とともに妊娠率は低下するため、男女ともに早めに検査を受けることが大切です。

まとめ

40代男性の妊活において、精子の寿命そのものよりも「質」の低下が重要な課題となります。
加齢による精子の運動率低下やDNA損傷は、妊娠率の低下や流産のリスクに関わります。
しかし、精子の質は生活習慣の改善によって向上させることが可能です。

食事や運動、睡眠を見直し、喫煙などの悪習慣を避けることで、精子の状態を良好に保つことができます。
自身の状態を把握するために専門の検査を受け、必要に応じて適切な対策を講じることが、妊活成功への道筋となります。

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この記事の監修者

峯岸 里美

峯岸 里美

本八幡鍼灸院 院長

日本鍼灸理療専門学校/学校法人花田学園卒業後、鍼灸院3年、鍼灸整骨院2年勤務後2008年6月株式会社ブレイシングに入社。
住吉鍼灸院で5年勤務した後2013年2月本八幡鍼灸院を開院し院長に就任。
開院から13年院長に従事。
不妊、男性不妊をメインに不妊に悩むご夫婦に貢献している。

《資格》

はり師、きゅう師

《経歴》

日本健康医療専門学校
住吉鍼灸院勤務
本八幡鍼灸院院長就任

《所属》

日本不妊カウンセリング学会

《SNS》

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