ビタミンCでアンチエイジング!接種方法や効果を徹底解説!
ビタミンCとは?
ビタミンCは水溶性ビタミンの一種で、抗壊血病因子として発見されました。別名をL-アスコルビン酸と言います。多くの動物は体内でビタミンCを合成することができますが、人は必要な酵素が欠如していて、体内で合成することができません。その為、食事やサプリメントなどから摂取する必要があります。また、水溶性ビタミンなので、水に溶けやすく、脂に溶けにくい性質もあります。
ビタミンCの効果は?
ビタミンCと聞くと美容のイメージが強いと思いますが、美容面以外にも鉄の吸収促進やストレスの緩和など、様々な効果があります。美容にも健康にも役立つビタミンCの効果について詳しくみていきましょう。
コラーゲンの生成
ビタミンCの最大の役割に、組織や関節のおけるコラーゲンの生成があります。コラーゲンを構成するアミノ酸の生成にビタミンCは必須なため、ビタミンCが不足するとコラーゲンが生成できなくなるのです。コラーゲンは皮、骨、腱などすべての結合組織の主成分で、それ以外の組織や器官にもほとんど含まれています。
抗酸化
抗酸化とは酸化を防ぐ働きです。酸化とは分かりやすく言うと老化を意味します。私たちの体は、取り込んだ酸素を活用してエネルギーを産生しています。その過程で出てくる副産物が「活性酸素」です。活性酸素は病原菌や細菌などを攻撃し、体を守る働きがあるのですが、量が多くなりすぎると、自身のたんぱく質や脂質、DNAまでも攻撃して酸化させてしまうのです。そこで、私たちの体は抗酸化酵素や抗酸化物質を持っており、発生した活性酸素を取り除く役割を担います。なので、アンチエイジングには非常に大切なビタミンなのです。
メラニンの抑制
メラニンが生成されるときに働くチロシナーゼという酵素があり、ビタミンCはこのチロシナーゼを阻害する働きがあります。また、一度合成された黒色メラニンを淡色のメラニンにすることができ、黒色メラニンの合成を抑制する働きと、合成された黒色メラニンを脱色する2つの効果があります。
また、ビタミンCを多く含む食材として、柑橘系の果物があります。ビタミンC摂取の為に食べている方も多いのではないでしょうか。しかし、柑橘系のものの多くに「ソラレン」という物質が含まれていて、摂取した後に紫外線を浴びると、ニキビやシミ、しわを促進してしまうので、摂取するタイミングには気を付けましょう。
鉄の吸収促進
鉄は必要な栄養素ですが、食事から吸収しづらい栄養素でもあります。鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄に分かれていて、非ヘム鉄はヘム鉄以上に吸収が難しいです。その非ヘム鉄の吸収率を上げるのがビタミンCです。食事と一緒に摂ることで吸収しやすくなります。食後のデザートにいちごやキウイなどの果物を食べたり、レモンをお料理に使ったりしてみましょう。
免疫力を高める
ビタミンCは白血球やリンパ球に多く含まれています。白血球やリンパ球は、細菌やウイルスと戦う免疫の働きをするので、ビタミンCを摂ることで免疫機能を上げることができます。また、白血球やリンパ球が外部からの異物と戦うときは、活性酸素が発生します。活性酸素は体を酸化させ、老化の速度を早めてしまいます。この活性酸素の働きを抑えるのがビタミンCの持つ抗酸化作用です。免疫力を上げると共に、その時に生まれる活性酸素にも対応することができます。
ストレス緩和
人がストレスを感じたときに、それに対抗しようとコルチゾールというホルモンが分泌されます。コルチゾールは原料はコレステロールで、副腎皮質から分泌されます。その生成を促進するのがビタミンCです。ストレスを感じるとコルチゾールを大量に使うため、ビタミンCもどんどん消費されていきます。なので、長期的なストレスがかかると、ビタミンCが枯渇してしまい、ストレス耐性が弱くなってしまいます。ストレスが多いと感じる人は、ビタミンC不足により、ストレス耐性ホルモンが減少しないように、日々ビタミンCを摂取するようにしましょう。
ビタミンEの再利用
ビタミンEは、脂溶性ビタミンの1つです。ビタミンC同様、強い抗酸化作用があり、体内の脂質の部分を活性酸素から守ってくれる働きがあります。すると自らも酸化してしまい、効力が弱ってしまうのです。弱ったビタミンEを再度活性化してくれるのがビタミンCなのです。なので、ビタミンCとビタミンEを一緒に摂ることで、抗酸化力をより高めることができます。
過剰摂取による副作用に注意
ビタミンCは水溶性ビタミンで、必要な分しか体内に留めておくことができず、過剰に摂った分は体外へ排出されてしまいます。なので、摂り過ぎの心配はいりません。しかし、一度に大量のビタミンCを摂取すると、胃腸系へ負担がかかり、下痢や嘔吐などの症状が出る場合があるので、少しずつ回数を分けて摂るようにしましょう。
美容だけでなく不妊治療にも効果的
ビタミンCは抗酸化作用が強いビタミンだとご紹介してきました。抗酸化とは老化を予防する働きです。つまり、妊活においても非常に効果がある栄養素なのです。特に活性酸素に関しては、余分に発生してしまった分を除去する働きは本来備わっているのですが、年齢とともにその働きが衰えてしまいます。そうすると、卵子や精子といった正常な細胞まで攻撃をしてしまい、卵子や精子の質の低下に繋がります。ビタミンCを摂ることで活性酸素を除去し、卵子や精子の質を高めることができるのです。
ビタミンCには抗がん作用もある!?
ビタミンCが持つ高い抗酸化作用は、がん細胞へも効果があると発表されています。ビタミンCが高濃度になると、強い抗酸化作用を持つヒドロキシラジカルが発生します。がん細胞はヒドロキシラジカルを中和する酵素の活性が低いので、ヒドロキシラジカルからの攻撃を受けやすいのです。また、がん細胞はブドウ糖を取り込みやすいという特徴があるので、ブドウ糖の構造と似ているビタミンCも取り込みやすくなります。その為、がん細胞では多くのヒドロキシラジカルが発生しやすくなり、がん細胞に働くのです。
ビタミンCを摂取する方法
美容にも、妊活にも、ガンにも効くビタミンC。摂取するにはどのような方法があるのでしょうか?「高濃度ビタミンC点滴療法」「サプリメント」「食材」の3つに分けてみていきましょう。
高濃度ビタミン点滴療法
高濃度ビタミンC点滴療法とは、高濃度のビタミンCを静脈内に直接注入し、短時間で、血管内のビタミン濃度を高め、コラーゲンの生成やメラニンの抑制、免疫力の改善、抗酸化作用によるアンチエイジング、抗がん作用など、美容にも健康にも多くの作用をもたらします。ビタミンCは水溶性ビタミンの為、経口摂取だと必要量以上は体外へ排出されてしまいます。ですが点滴療法であれば、血中濃度を経口摂取の20〜40倍にまで増やすことができるため、体の各器官にいきわたり、経口摂取よりも高い効果を得られます。
サプリメント
ビタミンCの1日の摂取量の推奨は100mg/日です。ですが、多くの方が食事からの摂取だけだと40mg/日ほどしか摂れていないのが現実です。なので、足りていない分はサプリメントを使って補うことが効果的です。ただし、サプリメントはあくまで健康補助食品なので、サプリメントだけに頼らず、食事からも摂取し、足りない分を補うという役割で使っていきましょう。
食材
食事は栄養摂取の土台です。より効率よくビタミンCを摂取できるように、おすすめの食材をご紹介します。
上記の食材を日々の食事の中でできるだけ摂るように心がけましょう。
ビタミンCの摂取量
ビタミンCの1日摂取量の目安は100mg/日です。ですが、がん治療などを行う場合には、血中濃度が400mg/dlに達すると強い抗腫瘍効果が発揮されるので、食事やサプリメントなどの経口摂取では難しいです。目的に応じて、経口摂取か高濃度ビタミンC点滴療法にするか選ぶようにしましょう。
ビタミンCの摂取ポイント
体に良いビタミンCだからといって、むやみやたらに摂れば良いというものでもありません。より効果的にビタミンCの効果を得られるように摂取のポイントをお伝えします。
こまめに摂る
ビタミンCは水溶性ビタミンの為、必要以上に摂取しても体外へ排出されてしまいます。また、一度に過剰摂取をすると胃腸系に負担がかかり、下痢や嘔吐などの症状が出る場合もあります。また、摂取から2~3時間で排出されるので、こまめにわけて摂取することが必要です。
生で食べる
ビタミンCは水に溶けやすく、熱に弱い性質を持っています。なので、食べるときは生で食べるのがおすすめです。果物にも多く含まれているので、食後のデザートとして食べたりしてみましょう。また水に溶けやすいので、汁ものに入れれば、溶けだしたビタミンCも一緒に摂ることができます。食材に合わせて食べ方も変えてみて下さい。
摂取しやすい食材
さきほどビタミンCの含有量が多い食材をご紹介しましたが、正直、日常ではあまり食べないものが多いようにも感じます。ですので、日常の中では下記の様な食材を積極的に使ってみて下さい。比較的スーパーなどでも購入しやすく食べなれている食材が多いですよ。
まとめ
ビタミンCは、美容のみならず、健康や妊活にも大きな効果をもたらしてくれます。ですが、日頃意識をしないと十分に摂取できていないことが多いです。食事やサプリメントから摂取する場合は、下記のことに気を付けながら摂るようにしていきましょう。
- 一度に大量に摂らず、こまめに分ける
- 生のままで食べる
- 熱処理をするときは、汁ものに入れたり、電子レンジを使用する
- サプリメントは補助として使い、必要量を摂取する
監修 本八幡鍼灸院院長 峯岸里美(鍼灸師歴18年)
2004年3月 鍼灸師国家資格取得
2003年4月 心身健康堂入社
2007年4月 けやきの杜鍼灸接骨院赤坂入社
2008年6月 住吉鍼灸院勤務
2013年2月 本八幡鍼灸院開院