糖質の摂りすぎが疲労の原因?糖分摂取でなぜ疲れるのかを解説!

- update更新日 : 2024年03月21日
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糖質チェック

あなたは以下のチェックがいくつ当てはまりますか?

  • おかずよりも主食の方が多い
  • 甘いものをよく食べる
  • ジュースやスポーツドリンクをよく飲む
  • 運動習慣がない
  • お酒をよく飲んでいる
  • 午後や夕方眠くなることが多い
  • 朝の目覚めが悪い
  • 体の重だるさや疲れが取れない
  • 疲れたりストレスが溜まると甘いものが欲しくなる
  • 血縁に糖尿病の方がいる
  • すぐにお腹が空いてしまう
  • 睡眠の質が悪い

5個以上当てはまった人は、糖分を摂りすぎている可能性があります。

糖質とは何?

そもそも糖質とは一体何のことを指すのでしょうか?まずは糖質が何かを学んでいきましょう。

糖質とは、炭水化物から食物繊維を抜いたもので、糖類、多糖類、糖アルコールなどから構成されています。甘いものだけでなく、ご飯やパン、麺、イモ類なども多くの糖質を含みます。

糖質の役割とは?

糖質の体の中の役割は大きく2つです。1つ目はエネルギー源になること。2つ目は血糖値を上げる働きがあることです。この2つについて詳しくみていきましょう。

エネルギーの源

糖質はエネルギー源として利用され、摂取してから最も早くエネルギーに変わる栄養素です。1gあたり4kcalのエネルギーを持っています。糖質が分解されると炭酸ガスと水になるのですが、この分解の過程でエネルギーが生まれ、体や脳を動かすのに使われます。糖質は主に筋肉や肝臓にグリコーゲンとして貯蔵されています。

血糖値を上げる

糖質は血糖値を上げる唯一の栄養素です。糖質の中にもいくつか種類があります。

 

 

 

 

 

オリゴ糖などの多糖類。キシリトールなどの糖アルコール。ブドウ糖や砂糖などの糖類などです。特にエネルギーに変わるスピードが早いのが、ブドウ糖で血糖値も最も上げやすいです。血糖値が上がることで、元気になったりパワーが生まれてくる感覚を感じやすくなります。

糖質の摂りすぎはなぜ良くない?

人のエネルギー源になる糖。とても良い働きをしていますが、なぜ摂り過ぎがよくないのでしょうか?その理由を説明していきます。

血糖値の不安

糖質を摂ると血糖値は一気に高まります。その結果、元気が出たり満たされた気分になるのです。疲れているときに甘いものを食べると元気が出る感覚があるのはこの影響です。しかし、血糖値が一気に上がりすぎてしまうと、体は異常な状態だと勘違いして、今度は血糖値を下げようとインスリンというホルモンを膵臓から分泌します。一気に上がった血糖値を戻そうとするので、インスリンの分泌が急激に行われます。それに反応し、血糖値は一気に下がり始めます。すると体では低血糖のような状態になるので、体のだるさや眠気、集中力が切れるなどの症状が出てきます。するとまた元気になるために糖質を欲するようになります。この血糖値の急激な上がり下がりが体にとっては大きなストレスとなってしまうのです。

ビタミンB群の不足

ビタミンB群の主な働きは、エネルギー代謝の補酵素です。特にビタミンB1は糖の代謝に関わる補酵素です。多量の糖が体内に入った場合、その代謝を行うときにたくさんのビタミンB1を消費することになります。その結果ビタミンB1が足りなくなると、糖のエネルギー代謝がスムーズに行われなくなり、エネルギー不足の状態となります。体のだるさや疲労感の原因になります。

腸内環境の悪化

腸内には1000種類、100兆個もの細菌が生息していると言われています。腸内細菌は、善玉菌・悪玉菌・強い方に影響される日和見菌の3つに分かれます。腸内環境を良くするには、悪玉菌を減らし、善玉菌を増やすことが大切です。しかし糖質は悪玉菌のえさになってしまうため、腸内環境が悪くなり、便秘や下痢、肌荒れ、免疫力の低下、自律神経の乱れなど様々な症状が出てきます。

糖質過多で起こるリスク

糖質過多の食事をしているとどんなリスクや不調が出てくるのでしょうか?ご自身にも当てはまっていないか確認しながらみていきましょう。

疲労感

糖質を過多に摂りすぎると血糖値の不安定が起こります。血糖値が上がっているときはいいですが、下がった時に体の重だるさや疲労感を感じるようになります。日頃から疲れが抜けにくい方は、糖質が多すぎることが原因になっているかもしれません。

眠気

疲労感と同様に、血糖値が一気に上がってしまうと、それを下げようと膵臓からインスリンが多量に分泌され、血糖値が急降下します。この低血糖の状態になった時に眠気が出やすくなります。この血糖値の急激な変化を血糖値スパイクと言って、眠気、だるさ、疲労感などが出る原因となります。

慢性的な不調

糖質はインスリンによって、中性脂肪に変換され脂肪細胞に取り込まれます。糖質が多くなるほど脂肪も増えていき、肥大した脂肪細胞からは、炎症性のサイトカインがまき散らされ、全身に慢性炎症を引き起こします。これにより、生活習慣病や長年の体の不調などが出てきやすくなります。

ストレスに弱くなる

低血糖状態になると、副実皮質からはコルチゾールという副腎皮質ホルモンが分泌されます。これは抗ストレスホルモンとも呼ばれていて、ストレスを緩和するのに必要なホルモンです。ですが、糖質過多の食事をすることで、血糖値の乱高下がおき、コルチゾールの分泌が活発になると、副腎の疲弊がおき、コルチゾールが分泌できなくなってしまいます。結果、ストレス耐性が弱くなってしまうのです。

糖尿病

糖質が多くなると糖尿病になるリスクが高くなります。特に二型糖尿病のリスクが上がるとされています。ご飯やパン、カボチャなどに含まれる糖質は複合糖質であるのに対して、ジュースや清涼飲料水、菓子パンなどに使われるフルクトースやグルコースなどの単糖類は、吸収されやすいので、急激な血糖値上昇に繋がります。

自律神経が乱れる

急激な血糖値の上昇とそれを抑えるのに急激なインスリン分泌。それによって低血糖状態になるため、今度は副腎からコルチゾールの分泌。この調整をすべて行っているのが、自律神経です。本来体は恒常性が働いており、変化を嫌う性質があります。にも関わらず急激な変化が体の中でおき、それに自律神経が反応しなくてはいけないため、自律神経が乱れやすくなります。

糖質の摂りすぎは妊活にもNG

糖化は細胞の老化や変性を引き起こします。これは卵子にも言えることで、卵子は生まれたときからすでにお腹の中にあり、ともに年を重ねていく細胞です。ですが、実年齢とは関係なく、卵子の老化具合にも個人差があることが分かってきました。この老化具合の差の1つに糖化があります。体内に余分な糖があると、体を構成しているたんぱく質と結合して、たんぱく質の変性(劣化)を起こすと言われています。これはいわゆる錆のようなもので、AGEs(終末糖化産物)と言われています。このAGEsが細胞の老化や変性の原因となる有害物質なのです。アメリカの生殖医学会の発表では、糖質制限をすることで、体外受精における胚盤胞への到達率が上がるとされています。つまり、より質の良い卵子を得るためには、体を糖化させないことが必要不可欠なのです。

糖質過多を防止できる4つの行動

ではどうしたら糖質過多を防ぐことができるのでしょうか?対策方法をしっかりと学んで、糖質に依存しない食生活を目指しましょう。

水溶性の食物繊維を食べる

食物繊維は水溶性と不溶性に分かれます。糖質のコントロールに有効なのは水溶性食物繊維です。水溶性の食物繊維はゲル状になり、体内で糖質を吸収する働きがあります。それにより、糖質の吸収を穏やかにして、食後の血糖値の急激な上昇を抑える働きがあります。

白米より玄米

白米と玄米を比べると、糖質の量は実はそこまで変わりません。ではなぜ玄米の方がいいのかというと、血糖値が上がりにくいからです。血糖値の乱高下があることで、自律神経が乱れ体調不良や、メンタルの不調、不妊にまで影響が出てきます。その乱高下を抑えるには、血糖値の急激な上昇を抑えることがポイントです。

低GI食品を選ぶ

GIとは食後の血糖値の上昇度を示す指標のことです。この指標が低いほど、血糖値の乱高下が起こりづらくなります。先ほどの玄米も白米よりGI値が低いのです。低GIの食材としては、大豆製品、そば、さつまいも、キノコ類などがあります。糖質も摂りすぎは良くないですが、大切な栄養素でもあります。同じ糖質を摂るなら、より低GIのものを選んで食べるようにしてみましょう。

食べる順番を変える

同じ白米を食べるにしても、食べる順番を変えるだけでも糖質の吸収に差が出ます。食事開始後すぐに糖質を摂取してしまうと、血糖値は急激に上昇しやすくなります。ポイントは糖質を食事の最後の方に持ってくることです。最初に食物繊維やたんぱく質など、おかず類を食べた後に主食を食べることで、糖の吸収を緩やかにしてくれます。ちょうどコース料理のようなイメージですね。外食など、どうしても糖質のコントロールが難しいときは、食べる順番を意識してみてください。

まとめ 

糖質は体や脳のエネルギー源となる大切な栄養素です。しかし、現代人の食生活は、あまりにも糖質を過剰に摂取しています。それゆえに様々な健康障害が起こっています。健康になるために良いとされていることを色々やるのもいいですが、まずは不要なものを辞めるという選択をしてみませんか?

 

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監修 本八幡鍼灸院院長 峯岸里美(鍼灸師歴18年)

2004年3月 鍼灸師国家資格取得
2003年4月 心身健康堂入社
2007年4月 けやきの杜鍼灸接骨院赤坂入社
2008年6月 住吉鍼灸院勤務
2013年2月 本八幡鍼灸院開院