体外受精をした方必見!移植後の腹痛や出血は問題なし!?
体外受精(IVF)を受けた後、多くの方が様々な身体の変化や症状に不安を感じます。しかし、これらの症状の多くは自然なものであり、心配する必要はありません。ここでは、体外受精後に起こり得る症状や対処法、過ごし方について詳しく解説します。
体外受精後の症状について
腹痛
体外受精後に腹痛を感じることは珍しくありません。軽い下腹部の痛みや違和感は、胚移植後に子宮が反応している証拠です。これは、胚が子宮内膜に着床しようとする過程で起こるため、むしろ良い兆候と捉えることができます。しかし、激しい痛みや持続する痛みがある場合は、医師に相談することをお勧めします。
出血
体外受精後に少量の出血が見られることもあります。これは、「着床出血」と呼ばれ、胚が子宮内膜に潜り込む際に起こる出血です。通常、軽い出血であり、数日で自然に治まります。しかし、大量の出血や血塊が見られる場合は、医師に相談する必要があります。
じんましん
体外受精後にじんましんが発生することがあります。これは、ホルモン治療によるアレルギー反応やストレスによるものが考えられます。じんましんが出た場合は、必要に応じて抗アレルギー薬を服用することができます。症状がひどい場合や長引く場合は、医師に相談してください。
体外受精後の着床時期
初期胚移植
初期胚移植は、受精後2~3日目の胚を移植する方法です。この場合、移植後3~5日程度で着床が始まります。初期胚はまだ分裂が進んでいないため、着床までに少し時間がかかります。この期間中、やってはいけないことは、意外と少ないです。いつも通り生活していただいて問題ありません。
胚盤胞移植
胚盤胞移植は、受精後5~6日目の胚を移植する方法です。胚盤胞は、すでに細胞分裂が進んでおり、着床の準備が整っています。そのため、移植後1~2日で着床が始まることが多いです。この段階では、胚がすでに着床しやすい状態にあるため、より高い成功率が期待できます。
体外受精後に腹痛がある際の注意点
下腹部痛は子宮外妊娠の可能性
体外受精後に激しい下腹部痛を感じる場合、子宮外妊娠の可能性があります。これは、胚が子宮外、特に卵管に着床することで起こります。子宮外妊娠は、緊急の医療処置が必要な場合が多いため、強い痛みを感じた場合はすぐに医師に連絡してください。
卵巣過剰刺激症候群
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)は、体外受精に使用されるホルモン治療によって卵巣が過度に刺激されることで起こります。症状としては、腹部の膨満感、腹痛、吐き気、嘔吐などがあります。重症化すると、入院が必要な場合もあるため、症状が出た場合は早めに医師に相談することが重要です。
体外受精後のおすすめの過ごし方
睡眠時間をたっぷり
体外受精後は、十分な睡眠を取ることが重要です。体は治癒と再生のために多くのエネルギーを必要とします。毎晩7~8時間の質の高い睡眠を確保し、体と心を休めることを心がけましょう。
体を温める
体を温めることは、血液循環を促進し、子宮の環境を良くするために効果的です。温かいお風呂に入る、温かい飲み物を摂る、腹巻きを使用するなど、体を冷やさない工夫を取り入れましょう。ただし、熱すぎるお風呂やサウナは避けるようにしてください。
リラックスタイムを作る
リラックスする時間を作ることも大切です。ストレスはホルモンバランスを乱し、体外受精の成功率に影響を与える可能性があります。ヨガや瞑想、軽い読書など、自分がリラックスできる方法を見つけて実践しましょう。
体外受精後の良くない過ごし方
飲酒
体外受精後の飲酒は避けるようにしましょう。アルコールは体に悪影響を及ぼし、妊娠の成功率を低下させる可能性があります。特に移植後の初期段階は、アルコールの摂取を控えるようにしましょう。
体を冷やす
体を冷やさないようにしましょう。冷えは血行不良を引き起こし、子宮の環境にも悪影響を及ぼします。寒い季節や冷房には特に注意し、適切な服装や暖房器具を使って体を暖かく保ちましょう。
夜更かし
夜更かしは体にストレスを与え、ホルモンバランスを乱す原因となります。規則正しい生活リズムを保ち、早寝早起きを心がけることで、体のリズムを整えましょう。
検索しすぎる
体外受精に関する情報をインターネットで検索しすぎることは、ストレスを増加させる可能性があります。情報は信頼できる医療機関や専門家から得るようにし、不安を感じた場合は医師に直接相談することをお勧めします。
体外受精後から判定日までの疑問
運動はしていいの?
軽い運動は問題ありませんが、激しい運動やお腹に負担がかかる動きは避けるようにしましょう。ウォーキングや軽いストレッチは、血行を良くし、リラックス効果もあります。
自転車や飛行機は乗らない?
自転車や飛行機の利用については、医師の指示に従うことが大切です。一般的には、短時間の自転車や国内の短距離飛行は問題ないとされていますが、不安が出るようなら、控えるようにして下さい。
仕事はやっていい?
体外受精後の仕事については、無理をしない範囲で行うことが大切です。デスクワークなどの軽作業は問題ありませんが、体力を必要とする仕事やストレスの多い環境では、体調を見ながら調整することが望ましいです。
安静にしていないとダメ?
完全に安静にする必要はありませんが、無理をせず、体調に注意を払いながら過ごすことが大切です。適度な休息を取りながら、日常生活を続けることが理想的です。
ひどい痛みを感じる場合は我慢せず医師に相談しましょう
体外受精後にひどい痛みや異常を感じた場合は、自己判断で我慢せず、速やかに医師に相談しましょう。早期の対応が、問題の深刻化を防ぐために重要です。
まとめ
体外受精後の腹痛や出血は、自然な反応である場合が多いですが、異常を感じた際は医師に相談することが大切です。日常生活では、体を温め、十分な休息を取り、リラックスする時間を設けることを心がけましょう。体外受精の成功をサポートするために、自分の体を大切にしながら、適切な過ごし方を実践してください。
監修 本八幡鍼灸院院長 峯岸里美(鍼灸師歴18年)
2004年3月 鍼灸師国家資格取得
2003年4月 心身健康堂入社
2007年4月 けやきの杜鍼灸接骨院赤坂入社
2008年6月 住吉鍼灸院勤務
2013年2月 本八幡鍼灸院開院