クラミジアが不妊症の原因?検査や治療について解説します!

- update更新日 : 2024年05月08日
folder未分類

クラミジア感染症とは?

クラミジア感染症とは、子宮口からクラミジア・トラコマティスという細菌が侵入して、感染することで起こります。子宮口から侵入後、子宮頸管炎になると、不正出血やおりものが少し増えるなどの症状が出ますが、ほとんどの場合が自覚症状がないため、気付かないうちにさらに奥まで侵入してしまうのです。

クラミジア感染症は自覚症状がほとんどない

クラミジアの初期は不正出血やおりものの増加、下腹部痛、性交痛などがでることがありますが、半数以上が無症状です。また、キスやオーラルセックス(口腔性交)があった場合は、喉に感染する恐れもありますが、約90%が自覚症状がないと言われています。

クラミジア感染経路と原因

クラミジアは性的な接触が感染ルートとなります。キスや一般的な性交渉、オーラルセックス、アナルセックスなど、お互いの分泌物が粘膜に触れてしまうと感染してしまいます。

妊娠中であれば、生まれてくるときに産道感染として、胎児にクラミジアを感染させてしまうケースもあります。

原因となる病原体はクラミジア・トラコマティスという細菌で、日本国内で最も多い性感染症の一つです。

クラミジア感染症と不妊症と関係

クラミジアに感染すると、不妊症のリスクは上がります。感染しても自覚症状がなく、気付かないうちに細菌が子宮口、子宮、卵管、腹腔内へと侵入して感染します。卵管や卵管采が炎症によって詰まったり、卵管や卵巣周囲に癒着を作り、卵管性不妊の原因となります。

クラミジア感染症の症状

クラミジアに感染した場合、自覚症状が分かりづらいですが、以下の様な症状がでることがあります。このような症状を感じたら、早めに医療機関で診察してもらいましょう。

男性側

男性の方が比較的、症状が分かりやすいです。

排尿痛

クラミジア感染による排尿痛は、他の細菌感染に比べると、症状が比較的軽く、少し痛む程度です。

尿道分泌物

尿道から膿が出るのも特徴の一つです。膿は水っぽく、薄いです。

女性側

女性は約8割の方が無症状と言われています。だからこそ、少しでも症状が出るようであれば、早めに対応していきましょう。

おりものの増量

おりものの量が増えたり、悪臭があったりします。またおりものの色が黄色や黄緑色の状態になることもあります。

不正出血

不正出血の原因の一つが性病の感染です。悪臭を伴うこともあります。

下腹部痛

クラミジアにより子宮頸管に炎症が起きると、下腹部痛を起こすことがあります。特にクラミジア菌の量が多い場合、激しい下腹部痛を伴うことがあります。クラミジアは上行感染と言って、膣から上に上がっていきます。感染期間が長いと、子宮内膜炎卵管炎、卵巣炎、骨盤腹膜炎と広がり、骨盤内炎症性疾患を引き起こします。

性交痛

膣粘膜に炎症が起こっている状態なので、性交渉をすると痛みが伴う場合があります。初期の段階で起こりやすいです。

クラミジア感染症の検査法

【抗体検査】

採血によって、血液中のクラミジア抗体を調べます。過去にクラミジアに感染したことがあるかどうかがわかり、陽性であれば、腹腔内の癒着や、卵管の通過障害が疑われます。

【抗原検査】

子宮頸管内を擦過して、クラミジアの抗原の有無を調べます。現在、子宮頸管に感染しているかどうかが分かります。

クラミジア感染症の予防法

クラミジアは性的な接触で感染をするので、自分たちで予防をすることができる病気です。正しい予防法を身につけ、感染を未然に防ぎましょう。

コンドームを着用する

避妊具としてのイメージが強いですが、クラミジアの予防法として最も手軽にできる対策です。装着のタイミングは、性行為の前に装着することはもちろん、オーラルセックスの際もコンドームを使用すれば、喉への感染予防にもなります。コンドームを正しく使うことも大切なので、以下のポイントを確認しましょう。

  • 長期保管していたコンドームは使用しない
  • 途中からの装着ではなく、行為の前に装着する
  • オーラルセックスで使用した場合、挿入時には新しいものを使用する
  • 100%予防できるわけではないので、過信しない

不特定多数と性行為をしない

性行為の人数が増えれば、その分感染リスクが高くなります。一夜限りの関係や、風俗店の利用も感染が高くなる為、できるだけ避けた方が安全です。特定の相手だけであれば、お互いが感染していない限り、感染することはありません。信頼できるパートナーと行うようにしましょう。

パートナーも一緒に検査をする

クラミジアは無自覚の場合が多いので、いつの間にか感染していることがあります。新しくお付き合いすることになったら、パートナーと一緒に検査をしてみることがおすすめです。もし過去に感染していたとしたら、しっかりと治療をすることが大切なパートナーを感染から守ることにも繋がります。

定期的に検査をする

クラミジアは自覚症状が乏しいので、感染したタイミングがわからないことがほとんどです。定期的に検査をすることで、たとえ感染したとしても早期に気付き、診療を受けることができます。パートナーが変わった時、不特定多数の人と関係がある時、無防備な性交渉があった時は、3~4カ月に一度検査をすることがおすすめです。

Doxy PEP

性行為後72時間以内にドキシサイクリンを200mg服用することで、感染を予防する方法です。予防効果は約88%と言われていて、陽性の方と性行為を行った場合の感染率が約50%なので、予防効果は非常に高いとされています。しかし、ドキシサイクリンは性感染症以外の治療でも使用されている抗生物質なので、腹痛や下痢、吐き気などの副作用も起こります。メリット、デメリットがあるので、医師と十分に話し合いをすることが必要です。

一般的な治療法

クラミジアに感染した場合には、抗生物質の飲み薬を使用します。その方に合わせて、マクロライド系、テトラサイクリン系、ニューキノロン系の抗生物質などを選択します。1回飲むと、1週間効果が持続する薬(ジスロマック)もあります。この薬は肝臓で代謝される抗生物質なので、服用してから効果が持続している1週間の間は、肝臓に負担がかからないようにアルコール摂取は控えましょう。また、ジスロマックは妊娠中にも使用できる抗生物質です。妊娠中にクラミジア感染が判明した場合は、出産までに治癒させる必要があるため、ジスロマックを使用して治療していきます。

ジスロマックの他には、クラビットという抗生物質もあります。ジスロマックが一度の服用で良いのに対し、クラビットは1週間毎日服用する必要があります。ただし、ジスロマックより下痢になりづらいというメリットもあるため、症状や体質に合わせて、処方してもらいましょう。

まとめ

クラミジアは自覚症状がほとんど出ないにも関わらず、感染力が強い性感染症です。しかし性的な接触による感染なので、感染しないように予防する方法はたくさんあります。正しく知識を身につければ、自分自身も大切なパートナーも守ることができます。まずは検査をして感染がないことを確認してみましょう。

 

24時間WEB予約はこちらから

監修 本八幡鍼灸院院長 峯岸里美(鍼灸師歴18年)

2004年3月 鍼灸師国家資格取得
2003年4月 心身健康堂入社
2007年4月 けやきの杜鍼灸接骨院赤坂入社
2008年6月 住吉鍼灸院勤務
2013年2月 本八幡鍼灸院開院