夜更かしは妊娠率が下がる!?妊活中のNG行動をご紹介します!

- update更新日 : 2024年11月28日
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夜更かしが体に及ぼす影響

そもそも夜更かしというのはなぜ体に良くないのでしょうか?睡眠には大きく3つの役割があります。体の疲れを取ったり、病気の回復をする「疲労回復」。傷ついた細胞を修復して、体の成長を促す「修復・成長」。脳の疲れを取ったり、記憶の整理をする「記憶の整理」です。また、睡眠にはサイクルがあり、脳を休め深く眠るノンレム睡眠と、浅く眠るレム睡眠です。約90分の周期で繰り返されています。ノンレム睡眠の中でも特に深い眠りの時に脳の疲労の回復や、成長ホルモンの分泌が行われます。また良い睡眠をとるには、「量」「質」「リズム」も大切です。必要な睡眠時間は個人差はありますが、おおよそ8時間前後と言われており、夜更かしをしてしまうと、この時間が短くなってしまいます。また、体内時計のリズムを整えるのが朝の光なのですが、夜更かしをし、起きる時間が遅くなると朝日を浴びるタイミングがズレるので、体内時計の調整ができず、日中の眠気や、寝ても眠いなどの不調が出てきます。

夜更かしするとなぜ妊娠に良くないのか?

不妊治療をしている方たちの中には、睡眠が十分に取れていないと仰る方も多くいらっしゃいます。また、ご主人の就寝時間の遅さを気にされている方もいらっしゃいますよね?実際に夜更かしや睡眠不足は、不妊に大きく影響を及ぼします。精子においては、睡眠時間が7時間を切ると30%も精子の質が悪くなるという研究結果が出ています。女性では、毎日の睡眠時間が、卵巣機能に影響するエストラジオール(女性ホルモンエストロゲンの主成分)や、高温期を保つプロゲステロンとの相関関係があると言われています。

なぜ夜更かしが妊娠によくないのか、具体的に見ていきましょう。

 

本八幡鍼灸院では、いち早い妊娠や症状の改善のため、鍼治療+手技療法+補助療法を組み合わせたコンビネーション療法を行っています。

自律神経の乱れ

睡眠は自律神経の支配を受けています。逆に言うと、夜更しをしたり適正な睡眠が確保できていないと、自律神経を乱してしまいます。夜更かしは、本来体が休んでいる時間に活動をしてしまうので、自律神経の中の交感神経が働きやすくなってしまいます。交感神経は頑張るモードになる神経で、妊娠に必要なのは、リラックスモードになる副交感神経です。夜更かしをして、交感神経ばかりを使っていると、妊娠に適さない体になりやすいです。

ホルモンバランスの乱れ

自律神経が乱れることで影響するのがホルモンです。ホルモンバランスの司令塔は自律神経なので、司令塔が乱れてしまっては、ホルモンバランスも正常にキープできません。卵子や精子を育てるのに必要なホルモンや、内膜を厚くする、高温期をキープするなど、妊娠に至るまでには様々なホルモンが必要で、その一つ一つのバランスが取れてないといけません。自律神経が乱れることで、ホルモンバランスが崩れ、その時々に必要なホルモンバランスが保てなくなるのです。

腎機能の低下

東洋医学的な観点では、「腎」の働きが、妊娠には大きく影響します。腎は婦人科や生殖器を司る臓器と言われているため、腎を弱らせてしまう事は、そのまま生殖能力の低下を意味します。東洋医学では時間も陰陽に分けて考えます。昼間は陽の力がもっとも強くなり、夜は陰の力が最も強くなります。五臓の中で最も陰の気が強い腎が活動するのは夜の時間帯なのですが、この時間に起きて、日中のようにテレビを見たり飲食をしてしまうと、腎は本来の活動ができずに弱ってきてしまいます。その結果、生殖能力が落ちてしまい、性欲の減退や、卵子・精子の質の低下など、不妊に繋がる症状が出てくるのです。

適正な睡眠時間

適正な睡眠時間は個人差があるので、一概には言えませんが、6~8時間とることが推奨されています。特に男性は7時間を切ると精子の質が悪化することが分かっているので、7時間を一つの目安にすると良いでしょう。

 

本八幡鍼灸院では、いち早い妊娠や症状の改善のため、鍼治療+手技療法+補助療法を組み合わせたコンビネーション療法を行っています。

睡眠の質も大切

睡眠は時間の他にも、質が大切です。現代人はどうしても睡眠時間が短くなりがちです。睡眠の質を良くすることで、量では足りていない睡眠を少しでもカバーできるようにしていきましょう。睡眠の質をよくするにはどのようなことができるのか、ご紹介していきます。

体を温める

体温が下がっていくタイミングで、人は入眠しやすくなります。日中活動をしているときは、体温は高く保たれていますが、眠りにつくときは深部体温を下げることで、脳と体を休ませることができます。皮膚表面から放熱をすることで深部体温が下がり眠気が出るのですが、体が冷えていると放熱がされにくい為、深部体温が下がらず、寝つきが悪くなってしまいます。ぬるめのお湯に浸かったり、レッグウォーマーや靴下などを使って体を温めておくことで、入眠がスムーズになり、睡眠の質を上げやすくなります。

食事のタイミング

夕飯のタイミングは寝る3時間前に済ませるようにしましょう。食事をするとその消化に2~3時間ほどかかります。消化が終わっていない状態で就寝してしまうと、消化を優先してしまい、眠りが浅くなる可能性があります。ですが、仕事などで帰りが遅くなると、どうしても夕飯の時間が遅くなってしまいますよね。その場合は、夕方頃や夕方以降の仕事の合間などで、ゆで卵やバナナ、小さめのおにぎりなどを食べておくことで、帰宅後の食事の量を減らすことができます。できるだけ消化ではなく、体の回復にエネルギーを使えるようにしていきましょう。

部屋を掃除する

部屋が散らかっていると、睡眠の質が下がります。知らない方も多いかもしれませんね。人は毎日視覚から膨大な量の情報を取得しています。そしてそれは脳に信号として送られ、処理されていきます。人間の脳が1秒間に受け取る情報の量は110万個にもなります。それだけの情報を常に処理しているので、脳には相当なストレスがかかりますね。ものが散乱して散らかった部屋と、整理整頓されてきれいな部屋、どちらの方が情報量が多いでしょうか?圧倒的に散らかった部屋の方が多くの情報が入ってしまいます。そうすると脳はますます休めなくなります。情報を完全に遮断することは難しいですが、不必要な情報を入れないことはできます。脳をしっかり休めるためにも、部屋の整理整頓から始めましょう。

仮眠をしない

夕方や、夕食後に眠気に襲われる経験はないでしょうか?そこでちょっとだけと眠るのは、とても気持ちが良いですよね。そして夜遅くに起きて、そこから家のことを色々終わらせて、深夜に布団に入る。このリズムがある方は意外と多いのではないでしょうか?一度仮眠をしてしまうと、そのあとの眠りの質が下がってしまいます。眠たくなる気持ちは分かりますが、そこはお風呂に入ったり、家事をしたり眠気をどうにか緩和させて、寝る準備ができてから寝るようにしましょう。

不規則な生活と不妊の可能性

夜更かしなど、不規則な生活習慣を続けてしまうと、不妊体質になりやすくなります。夜更かしは、自律神経やホルモンバランスの乱れを引き起こしたり、腎の働きが下がることによって、生殖機能が弱くなったりします。また、平日と休日の睡眠時間にズレが生じることを「社会的ジェットラグ」と言います。平日の睡眠不足を休日に寝だめして補おうとするのは、体内リズムを乱すと分かっています。睡眠時間はできるだけ一定にして、十分に取ることが妊活への近道になります。

 

本八幡鍼灸院では、いち早い妊娠や症状の改善のため、鍼治療+手技療法+補助療法を組み合わせたコンビネーション療法を行っています。

夜更かし以外にやらない方がいいこと

不妊体質にならない為に、夜更かし以外にもやらない方が良いことがあります。既に気を付けているものや、あまりできていないものもあると思うので、変えた方がいい習慣を見つけて改善していきましょう。

たばこ

妊娠を考えたらタバコは絶対に止めましょう。たばこを吸うことで大量の活性酸素が発生し、卵子や精子にダメージを与えてしまうからです。妊娠中も赤ちゃんに影響が出てしまうことはもちろんですが、一酸化炭素中毒で血流も悪くなり、血中の酸素不足を引き起こします。「妊娠してからタバコを止める」ではなく「妊娠前からタバコの習慣は断ち」ましょう。

飲酒

アルコールの過剰摂取は、男女ともに酸化ストレスを引き起こします。アルコールを分解すると活性酸素が発生し、通常ウイルスや菌などを攻撃する働きがあります。ですが、体内で多く発生してしまった場合、正常の細胞まで攻撃をするようになり、その結果、精子や卵子も攻撃されてしまい、質が低下してしまいます。また、アルコールによって勃起や射精を妨げる働きもあります。自律神経の調整がしづらくなることで、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくできないために起こります。タイミングをとる際のアルコール摂取には特に気を付けましょう。

糖質の摂りすぎ

糖を摂取すると、糖化が起こり、細胞の老化や変性を引き起こします。これは卵子や精子にも言えることです。卵子は生まれたときからお腹の中にあり、ともに年を重ねていく細胞ですが、実年齢とは関係なく、卵子の老化具合にも個人差があることが分かってきました。この老化具合の差の1つに糖化があります。体内に余分な糖があると、体を構成しているたんぱく質と結合して、たんぱく質の変性(劣化)を起こします。これはいわゆる錆のようなもので、AGEs(終末糖化産物)と言います。このAGEsが細胞の老化や変性の原因となる有害物質なのです。アメリカの生殖医学会では、糖質制限をすることで、体外受精における胚盤胞への到達率が上がるとされています。より質の良い卵子、精子を得るためには、体を糖化させないことが重要です。

体を冷やす

身体が冷えているということは、全体の血流がわるくなっている可能性があります。お腹の冷えや腰回りの冷えなど、直接子宮や卵巣と関係する部位はもちろんですが、手や足などの末端の冷えにも注意が必要です。手先足先などの末端が冷えていると自律神経が乱れやすくなり、ホルモンバランスを崩したり、睡眠の質が下がる原因となります。

ストレスを溜める

ストレスは自律神経に影響を与えます。自律神経はホルモンバランスや胃腸の消化、睡眠などあらゆる働きに関係し、その大元になっている重要な神経です。ストレスがなさ過ぎても良くないのですが、あまりため込んでしまうと「眠りの質が悪くなる」「卵子の成長が遅くなる」「消化不良になる」など、さまざまな不調に繋がります。例えば、「糖質を抑えてタンパク質を多めに摂る」とか「妊娠のためにマカを飲む、漢方を飲む、ビタミンDを飲む」など色々と習慣を頑張っているとします。でも消化不良でうまく栄養吸収できていないとしたら、せっかく頑張って飲んでいる漢方やサプリメントの効果が十分に得られなくなる可能性が高いです。生殖器だけでなく、その他の臓器の不調も妊活には関係してくるので、できるだけストレスはうまく発散できるようにしましょう。

運動不足

運動不足になると、筋肉を使う機会が減るため、血流が悪くなる可能性があります。特に普段座りっぱなしの姿勢が多い方は、股関節周りの筋肉が硬くなっていて、骨盤内への血流量に大きく影響をあたえていきます。体全体の約7割の筋肉が下半身にあるので、運動するなら下半身の筋肉を動かすことが大切です。日常で運動をする時間が取れない場合は、階段を使う、一駅分歩くなど、生活の中でできることから始めていきましょう。

まとめ

夜更かしをすることで、生殖器の能力が下がることはもちろん、自律神経の乱れによって、その他の内臓や、メンタルにまで悪影響が出てきてしまいます。習慣になっている方は、最初は生活リズムを変えるのは大変だと思いますが、正しい体内時計を作ることで、睡眠のリズムは変えられます。まずは朝日を同じ時間に浴びたり、睡眠の質を上げる行動から始めてみて下さい。

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監修 本八幡鍼灸院院長 峯岸里美(鍼灸師歴18年)

2004年3月 鍼灸師国家資格取得
2003年4月 心身健康堂入社
2007年4月 けやきの杜鍼灸接骨院赤坂入社
2008年6月 住吉鍼灸院勤務
2013年2月 本八幡鍼灸院開院