断食で妊娠しやすい身体をつくろう!

そもそも断食って何?

断食とは、自主的に飲食行為を断つこと。一定の期間、すべての食物あるいは特定の食物の摂取を絶つことです。医療行為ないし民間医療ともされています。

断食はダイエットや宗教的行為のイメージがあるかと思いますが、健康や体質改善の為に行うものです。自然界では怪我や調子が悪い動物は一切の食べ物を食べません。これは本能として食べないほうが治りが早いことを知っているからなのです。

断食とファスティングの違い

断食とファスティングは明確な違いがあるわけではありません。元々断食は水や食事を一切取らないという修行法で、ファスティングは水や一部の食事を可能にした体質改善やダイエット、美容を目的としたものでした。現代においては断食もファスティングも同じ意味で使われることが多いです。

断食が妊活・不妊症に効果的な理由

妊活において卵子の質の向上は必要不可欠です。クリニックでは排卵誘発剤などで排卵させることはできますが、卵子の質を高める事はありません。ファスティングによって身体を整え卵子の質を上げることで妊娠しやすい身体が作れるのが不妊症の方ににお勧めな理由です。

オートファジーで体質改善

オートファジーとは、自食作用とも言われ細胞が自らの一部を分解する作用です。人は90~95%は便や尿からでデトックスされますが、残りの5~10%は身体に残ったままです。その代表例が腸にこびりつき、栄養の吸収の妨げになっている宿便です。オートファジーによってその宿便を除去することで栄養素の吸収効率を高めることができるのです。またオートファジーは古くなった細胞も除去してくれるため、細胞や組織が活性化します。断食を始めて半日がすぎると体内の脂肪分解が始まり、16時間が過ぎたところでオートファジーが始まります。

ミトコンドリアの活性化で卵子の質をアップ

ミトコンドリアは1つの細胞に100~2000匹存在します。人間の身体は60兆個の細胞で出来ているためものすごい数です。50キロの人で5キロのミトコンドリアが存在します。肝臓や腎臓、脳などの代謝が活発な細胞内に6000~8000匹のミトコンドリアが存在します。細胞の中で最もミトコンドリアが多く存在する細胞はなんと卵胞細胞で15000匹存在しています。そのことだけでもミトコンドリアの活性が卵子の質に大きく関わることがわかるかと思います。断食することで多くのエネルギーを作り出さなければならないと判断しミトコンドリアが活性するのです。

サーチュイン遺伝子の活性化で妊活しやすい身体へ

サーチュイン遺伝子は別名若返り遺伝子と言われ、飢餓状態で活性されることがわかっております。食べすぎの現代人は過食によって老化が進んでいるのです。美容用品の進歩や保存料の身体への添加により見た目は若く見えても、身体の中はどうでしょうか?年齢のわりにAMH低値や卵巣機能の低下を示している方が多くなっています。正しい断食により身体の老化を食い止め妊娠しやすい身体を整えましょう。

妊活中の断食タイミング

女性の場合は、生理が終わって排卵までのタイミングがベストです。出血量が減ってきた頃から準備食を始められるくらいを目安にしていただけたらと思います。

断食のメリットとデメリット

断食は強いメリットもある反面、方法を間違えると体調を崩すこともあるのでしっかり理解したうえで行ってください。

断食のメリット

ファスティングのメリットはデトックス効果と体質改善です。胃腸をはじめとした内臓が消化・吸収活動をせず休まることで、老廃物や毒素を排泄する働きが強化されるといわれています。 そのため、腸内環境を整える効果を期待して実施されることが多い身体の整え方です。 また、腸内環境が整うことで、免疫力の向上や肌荒れの改善効果なども期待されます。身体が整うので妊活においても高い効果を発揮します。

妊活においてのメリットとして、妊娠力が向上するということです。単純に身体が整うと共に後述するサーチュイン遺伝子やミトコンドリアの活性化によって卵子の質や妊娠しやすい身体作りに高い効果が発揮されます。

断食のデメリット

ファスティングは、効果が高いためリスクも多少あります。方法を間違えると、栄養失調になる方や、倦怠感や頭痛、吐き気などの症状が出る場合があります。妊娠中の方はお腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があるので行わないでください。

断食の注意点

断食後、胃も腸も活性化されているため、体内に入ってきたものは全て取り込んでしまいます。添加物や有害物質などの毒素も一気に吸収してしまいます。そういった毒素たちは性器にもっとも溜まると言われております。

また、手順を守らないと体に負担がかかり、効果がないどころか逆効果で身体を壊す可能性があります。断食は我慢ではなくしっかり手順を踏めば安全に出来ますので手順を守ってください。

断食をした方がいい人

  • ・妊活中の方
  • ・体質改善したい方
  • ・怪我や病気中の方
  • ・胃腸が疲れている方
  • ・花粉症の方
  •  <h2>断食をやめた方がいい人
  • ・13歳以下、65歳以上の方
  • ・妊娠中の方
  • ・服薬中に方
  • ・脳や心臓に疾患のある方
  • ・瘦せすぎている方
  • ・ダイエット目的の方

断食の種類

断食にはいくつかの種類があります。長いほうが効果が高いですがその分リスクもあります。短い方が始めやすいので自分の体力やできそうなものから始めてください。16時間断食と1日断食は準備期間や回復食は必要としないため簡単に始められます。3日断食と5日断食では準備期間と回復食が最も重要になるのでしっかり理解したうえで始めることが大切です。

16時間断食

これはいくつかの断食で最もはじめやすく、全ての方に日々やっていただきたいものです。1日のうち食事してよい時間を8時間以内に設定し、残り16時間は食事しないという方法です。夜ご飯をどうしても食べたい方は20時には夕食を食べ終えて翌日の12時まで何も食べなければ16時間です。朝ごはんをどうしても食べたい方は8時に朝食をとり16時以降は何も食べないようにします。

1日断食

これも断食初心者に始めやすい方法です。1日何も食べず水か酵素ドリンクのみで1日を過ごすだけです。数年前月曜断食という本が流行りました。外食しがちな日曜日に合わせて月曜断食ですが、飲み会の次の日や暴飲暴食してしまった次の日に行うのが効果的です。回復食はなくても良いのですが、より効果的にするため1日断食した次の日は豆腐やオクラ納豆、白菜、キノコ、などの食材を薄味で食べると更に効果的です。

3日断食

3日断食では1~3日間の準備期間と、3日間の断食期間、1~3日間の回復期間が必要です。準備期間では、断食に向けて少しずつ身体を慣らし、少しずつ胃腸の負担を減らします。断食中はお水と酵素ドリンクで固形物は一切取らず過ごします。回復期間は空の胃腸に負担をかけないように少しずつ普段の食事に戻していく必要があります。

具体的なやり方は

・準備期間1~2日

おかゆ、豆腐、卵、柔らかく煮込んだ野菜、すりおろしリンゴ、スムージーなどを食べてください。

・準備期間3日目

おかゆ、具無し味噌汁、野菜ポタージュ、スムージーなどを食べてください。

・ファスティング3日間

固形物を一切取らずお水と酵素ドリンクのみ摂取してください。

・回復食1日目

梅流しと言って大根と梅干しを煮た食べ物を食べます。

・回復食2~3日

揚げ物、肉料理を避け、野菜スープやサラダ、お味噌汁など胃に優しいものを食べてください。

5日断食

5日断食では2日間の準備期間と、5日間の断食期間、5日間の回復期間が必要です。

・準備期間2日

おかゆ、豆腐、卵、柔らかく煮込んだ野菜、すりおろしリンゴ、スムージーなどを食べてください。

・断食5日間

固形物を一切取らずお水と酵素ドリンクのみ摂取してください。筋肉が低下するため筋トレもして下さい。

・回復食2日間

梅流しと言って大根と梅干しを煮た食べ物を食べます。

・回復食2~5日

揚げ物、肉料理を避け、青魚、キノコ、発酵食品、果物、野菜、豆類、ナッツ類、イモ類、海藻類を取るようにしてください。徐々におかゆなども摂取していき元の食事に戻していきます。

当院では治療経験のあるスタッフが断食をサポート

当院では準備期間から全て終わるまで8日間の断食を行います。断食自体は3日間です。やり方を間違えると効果がないだけではなく体に負担がかかりますので注意願います。

準備食

ファスティング開始から2日目までの期間で、この期間では食事量を減らしていきます。食べる量は、腹5分目。もう一度同じものが出されたときに食べられる量を目安にします。
メニューは和食中心にして、油物や乳製品をたっぷり使ったものなどは避けるようにします。お水は2リットルは最低摂取するようにします。

参考としてこれらの食材を意識してみてください。「まごわやさしい」です。

ま→豆類(大豆、小豆、豆腐、納豆、油揚げ、味噌)

ご→ごま

は→わかめ(ひじき、のひ、昆布、もずく)

や→野菜

さ→魚

し→しいたけ(しめじ、エリンギ、舞茸など)

い→芋類(ジャガイモ、さつまいも、里芋)

断食

ファスティング開始から3日目から5日目までの期間は、固形物を摂らず、液体のみ摂取します。本八幡鍼灸院では、断食中でも必要なミネラルや栄養が摂れるように専用のドリンクを併用します。朝昼晩の食事をドリンクに置き換えて3日間過ごします。

それ以外にもお水は1日で2リットル摂取する必要があります。

また、どうしても空腹や冷えが強いときは、具なしのお味噌汁なら飲んでも大丈夫です。

回復食

ファスティング開始から6日目から8日目までの期間は、ファスティングの工程の中で最も大切な期間です。

6日目の朝食に梅流しを行います。
昆布の出汁で煮た大根を梅干しと一緒に食べます。
昆布の粘りと梅のクエン酸が洗剤の役割をし、大根の食物繊維がブラシの役割をして、腸内にこびりついた宿便を排出します。

その後は消化に良いものを中心に少しずつ量を増やしながら食事を摂ります。

○避けなければならない食べ物

  • ・動物性タンパク質(肉、魚、卵)
  • ・乳製品(チーズ、バター、ヨーグルト、クリームなど)
  • ・脂っこい食事(揚げ物、ナッツ、マヨネーズ)
  • ・小麦(うどん、パスタ、そうめん、パン)
  • ・アルコール
  • ・カフェイン(コーヒー、紅茶、緑茶、コーラ)
  • ・南国の果物(マンゴー、バナナ、パイン、アボカド)

○積極的に摂りたい食べ物

  • ・野菜(小松菜、白菜、キャベツ、大根、にんじん等)
  • ・大豆(豆乳、豆腐)
  • ・発酵食品(納豆、糠漬け、味噌、酢)
  • ・梅干し(無添加で塩、紫蘇のみのもの)
  • ・海藻類(ひじき、もずく、昆布、海苔)
  • ・きのこ類(椎茸、エノキ、エリンギ、しめじ)

当院の断食で使用するドリンク

当院で使用するドリンクは、MODEREの「ハワイアンノニ」と「ミネラルソリューションズ」です。

酵素ドリンクにミネラルやビタミンを添加したものです。

ハワイアンノニはビタミンやポリフェノールによる抗酸化作用により活性酸素の除去を行います。

ミネラルソリューションズはミネラルなど断食中に栄養失調になるのを防ぎ安全に断食を続けられます。

ファスティングセミナー

本院で定期的にファスティングセミナーを開催しております。ファスティングと妊活についてさらに詳しく丁寧に解説し、やり方なども細かく伝えてくれますのでこの記事を読んだ方で悩みなど気になった方はまずはファスティングセミナーを受けることをお勧めいたします。

まとめ 

  • ・オートファジーでデトックス
  • ・ミトコンドリアの活性化で卵子の質アップ
  • ・サーチュイン遺伝子を活性化させ妊娠しやすい体質へ
  • ・やり方を間違えると体に負担がかかる
  • ・断食は回復食が最も大切