妊娠中の血圧が低いのは大丈夫なの?原因、症状、対策を解説!
そもそも血圧を測る理由
血圧とはその人の身体の状態や妊娠中の身体がどう変化しているのかを知るために必要です。血圧を測ることで未然に防げる症状などもあります。
妊娠低血圧の原因
妊娠低血圧症候群の原因は、赤ちゃんの成長に伴って子宮が大きくなることで骨盤内の血管が圧迫され、血流が悪くなり血圧が低下するのが原因です。
妊娠高血圧の原因
妊娠高血圧症候群の原因は、まだはっきりわかっていません。近年では、母体から胎児に酸素や栄養素を供給する胎盤の形成がうまくいかず、胎盤内でさまざまな物質が異常につくられて全身の血管に作用するため、血圧が上昇するのではないかと考えられています。
妊娠中の血圧の変化
妊娠中、血圧は特徴的な動きをすることがわかっています。 妊娠が成立した後ゆるやかに血圧が降下し、妊娠20週付近で最低値となります。 その後、妊娠40週前後に出産にむけてゆるやかに血圧が上昇し、妊娠前の血圧まで上昇します。
妊娠初期の血圧
妊娠中は循環する血液の量が増え、それにともなって心臓から送り出される血液の量も増えるため、血圧が上がるように思われがちですが、実際には、妊娠の初期~中期ではプロスタグランジンやプロゲステロン(黄体ホルモン)の影響で血管が拡張しやすい状態になり、血圧は下がる傾向にあります。
妊娠中期の血圧
妊娠中期は16週~27週をさします。血圧においては20週で最低値となる時期で、それ以降は緩やかに上昇していきます。
妊娠中の血圧の正常値
最高血圧130mmHg未満で最低血圧が85mmHg未満ならば、妊娠中の血圧の正常値と定められます。 この範囲内であれば、まず問題ありません。 最高血圧140mmHg未満で最低血圧が90mmHgならば妊娠高血圧症候群、最高血圧が120mmHg未満で、最低血圧が80mmHg未満ならば低血圧の可能性があるため、注意が必要です。
妊娠中に注意するべき血圧の状態
妊娠低血圧について 妊娠中に低血圧になることがありますが、母体や胎児に直接影響はないです。 しかし、低血圧の人は貧血気味なので、めまいやふらつきが出やすく、不意に転倒でもしたら、お腹を強打してしまう危険があります。 特に妊娠初期はつわりで十分な水分を補給できずに、貧血になり、血圧が低下しやすくなります。
妊娠中の低血圧が赤ちゃんに及ぼす影響
妊娠中の低血圧によっての胎児への影響はありませんが、鉄欠乏になってしまうと貧血を引き起こすだけでなく、赤ちゃんの発育不足や早産といった影響を及ぼすリスクもあります。 妊娠中は、赤ちゃんが成長するために鉄分が多く失われていきます。
妊娠低血圧が出産や産後にもたらす影響
妊娠低血圧によっての出産や産後にもたらす影響は特にありませんが、鉄欠乏になってしまうと出産でも血液を失い、貧血を重症化させ産後うつになる可能性があります。
また、貧血になると、頭が痛い・重い、めまいがする、息切れがするといった症状があらわれることがあります。 また、産後の回復が遅くなる、母乳が出づらくなるなどの原因にもなります。
予防の大切さ
多くの方が症状が出てからだったり、深刻な問題になった時にようやく動き出しますが、妊娠というのは自分1人の問題ではなく、お腹の中の赤ちゃんや、期待してくれている旦那さんや両親にも深い傷をつくってしまう可能性があります。妊娠してからではなく、妊娠前から自分の身体のことや必要な栄養素を知ることで不安なく赤ちゃんを迎え入れることができます。
妊娠低血圧の予防
妊娠低血圧の予防としては、食事やサプリメントを見直すことと、自律神経を整える必要があります。以下のことを予防として行ってください。
- ・炭水化物や砂糖を摂りすぎない
- ・鉄分をしっかり補充する
- ・ビタミンB.C.D.E.葉酸を意識的に摂取する
- ・タンパク質を体重×1〜1.5g摂取する
- ・水を体重×40cc摂取する癖をつける
- ・朝日を必ず浴び、睡眠をしっかりとる
妊娠高血圧の予防
妊娠高血圧症候群の予防は、バランスのいい食事が基本です。 減塩、低カロリー、高タンパクな食事を心がけ、急激に体重が増加しすぎないように気をつけることが大切です。
妊娠中の理想的な血液の状態
妊娠中は血液量が50%増加します。赤血球の数よりも、血漿と言われる水分量が増加します。つまり血がやや薄まる傾向にありますがこれは正常です。理想の血液の状態としては血液がサラサラで1つ1つの赤血球の膜が強い状態です。自分ではわからないので当院で血液チェックをするのもおすすめです。
本八幡鍼灸で妊娠低血圧に対しての治療
妊娠低血圧はそこまで母体にも胎児にも大きな影響は及ばさないので、臨床数としては多くはありませんが、そこまで気にする方というのは不安が強い傾向にあります。その方の心と身体の現在地を示すこと、もっと改善できるところを一緒に見つけ伴走していきます。
鍼灸
鍼灸は自律神経の調整が得意です。また、メンタル面へのアプローチもできます。血圧は自律神経が調整しているので、自律神経が整うことで改善に向かいます。
スーパーライザー
スーパーライザーというレーザー治療器をのどの星状神経節という部分に当てることで、交感神経の過剰な興奮を抑えることができ、自律神経を整えることができます。また、精子や胎児はお母さんからすると自分以外の細胞なので免疫が攻撃してしまうことがあります。それを防ぐこともこのスーパーライザーの強みです。
前頸オイル
前頸とは、首の前側やデコルテラインのことです。ここには血圧をコントロールする部分や、リンパ節が密集しているところがあります。それらをオイルによって流すことで血圧を安定させることができます。また、薬を飲めない妊娠期間中に免疫力を高める作用もあるので妊娠中はオススメです。
まとめ
- ・妊娠低血圧はそこまで心配しすぎる必要はない
- ・妊娠20週までは血圧が下がるのは正常な反応
- ・妊娠低血圧よりも鉄欠乏にならないように注意する
- ・食事やサプリメントを見直すことが必要