不妊症とは?不妊になる原因を男女別に解説いたします。
不妊に関するこのようなお悩みはありませんか?
- 半年以上タイミングをとっているのに妊娠しない
- 基礎体温が安定せずタイミングがとりづらい
- 高温期が短い
- 排卵するまでに時間がかかる
- 原因がわからずどうしていけばよいかわからない
- タイミングをとることにストレスを感じる
- ステップアップをした方がいいけど、どんなことをやるの?
- ご主人は検査を受けていないけど、問題はないの?
不妊症の原因
不妊とは、「妊娠を望む健康な男女が、避妊をしないで性交をしているにも関わらず、一定期間妊娠しないもの」を言い、期間は一年とされています。
ただし、ご夫婦どちらかに何かしらの原因があれば、一年未満であっても不妊症となる可能性が高いです。
女性側の原因
排卵因子
正常に月経が起こっている女性は、月経から約2週間で排卵が起きます。排卵をすることで受精ができ、受精卵が着床して妊娠に至ります。
排卵が起こらない場合は、視床下部-下垂体-卵巣のいずれかに異常が生じている可能性が高いです。
排卵が起こらない原因としては、
・自律神経や甲状腺など、女性ホルモン分泌に影響を与える働きの低下や病気
・極度の肥満や体重低下
・男性ホルモンが高くなるホルモンバランスに異常
・赤血球の形が悪く、血液がドロドロしている
・骨格が歪み血流が悪い
・細胞膜が硬化していてホルモンが受容しづらい
などがあげられます。
卵管因子
女性側の不妊の原因で一番多いのが卵管因子です。
卵管は、精子が卵子へ向かう道であり、受精卵が子宮へ向かうための道にもあります。
その卵管が狭くなっていたり、詰まっている状態や、卵管や卵管采が癒着している状態だと妊娠には至りません。
・クラミジア感染症などによる卵管内での炎症
・子宮内膜症による癒着
などが原因として考えられます。
子宮因子
子宮の形に異常があり、受精卵が着床・着床継続がしづらい状態です。
・子宮筋腫がある
・子宮奇形がある
・子宮内に癒着が起こり、子宮内腔がふさがっている
子宮への血流が悪く、内膜が十分に育たないことも着床を妨げる原因になります。
頸管因子
子宮頸管は普段は外部からの細菌や異物などの侵入を防ぐためにバリアを張った状態になっていますが、排卵が近づくと、子宮頸管内の粘膜量が増加し、精子が通りやすくなります。また頸管の形状に変化がある場合も問題となります。
・頸管内の粘液量が少ない
・頸管内の炎症により、粘液の質が変化する
・頸管内にポリープがある
・頸管が狭くなっている
上記によって精子が子宮頸管を通りづらい状態があると不妊になりやすいです。
免疫因子
外からの細菌やウイルスなどから身を守るために免疫機能が働きますが、抗精子抗体を保持していると、精子の侵入が妨げられてしまい妊娠まで至らない状態です。
また、卵管膨大部まで精子がたどり着いたとしても、抗精子抗体により受精そのものが阻害されてしまいます。
男性側の原因
造精機能障害
精子そのものに問題があります。
男性不妊の中では最も多い原因で、全体の80~90%を占めています。
精索静脈瘤や精巣炎などにより、精子の運動率や数などが低下することにより不妊の原因となることがあります。
性機能障害
勃起障害(ED)や膣内射精障害など、性交で射精できないものを言います。
一般的にはストレスや、妊娠に向けてのプレッシャーなどから起こることが原因と考えられています。そのほか、糖尿病や過度なマスタベーションによる刺激不足も原因となることがあります。
精路通過障害
作られた精子が射精されるまでの道が詰まっている状態です。
精嚢炎、前立腺炎、精巣上体炎などが原因で起こりやすいです。
原因不明不妊
男性側も女性側もクリニックで検査をしても、数値的に問題がなく、原因がわからない状態です。全体の10~25%を占めています。
加齢や卵巣予備能力、精子の質の低下など、体本来の機能の低下による影響が考えられています。
一般的な治療法
クリニックでは以下のように不妊治療をすすめていきます。
タイミング法
クリニックでホルモン値や卵胞の大きさなどを確認してもらい、排卵日を予測し、性交をとる日を指導してもらうやり方です。
妊娠率を上げるために、卵子を発育を促進する排卵誘発剤を用いて卵巣刺激を行う場合もあります。
指導期間は4~6周期くらいですが、年齢や体の状態によっては早期にステップアップをしていくこともあります。
人工授精(AHI)
タイミング法でなかなか妊娠しなかった場合や、精子の数値が悪かった場合、抗精子抗体により自然妊娠が難しい場合などに行います。
採精後、精子を洗浄・濃縮し状態の良い精子だけを子宮内腔に注入していきます。
女性側も、排卵に問題がある場合や、より妊娠率を上げるために排卵誘発剤などを使いながら、精子を迎え入れる準備をしていくこともあります。
その場合は、卵巣過剰刺激症候群や多胎妊娠に注意が必要です。
3~6周期行ってみて、それでも妊娠に至らない場合は、体外受精などへステップアップをしていく。
体外受精
人工授精(AIH)や自力での受精が難しい、卵管に問題がある場合などに用いられます。
膣から針を刺し、卵巣内の卵子を採取します。その卵子と精子を体の外で受精させ、着床しやすいタイミングで子宮内に戻す方法です。
卵子と精子を受精させるときは、培養液の中で卵子に精子をふりかけ受精をさせます。
多くは、卵子を発育させる際にホルモン剤で卵巣を刺激し、多くの卵子が採卵できるようにしていきます。
刺激量の強さによって採卵する卵子の数も違ってくるので、自分に合った刺激法で卵子を育てていくことが大切です。
顕微授精
採卵・採精までの流れは体外受精と変わらないですが、受精をさせる際に顕微鏡下で、精子を直接卵子に注入する方法です。
女性の年齢が高く卵子の数が極めて少ない、精子の状態に問題がある、受精障害がある場合に行います。
不妊が改善しない理由
これだけ医療が高度になってきていても、体外受精や顕微授精での妊娠率は30%ほどです。
なかなか妊娠しづらい理由として、そもそも不妊症なっている体質自体を変えていないことが考えられます。
原因があったとしても原因不明だっとしても、なぜそのような体になっているのか、根本から治療をすることが不妊を克服していく近道となります。
本八幡鍼灸院での施術方法
当院では西洋医学観点と東洋医学観点、どちらからもお体の状態を把握し、必要な施術を行っていきます。
西洋医学的観点
卵胞期
卵がなかなか育たない、もっと良い卵子を育てたい!
このようなお悩みの方は卵巣の活性化とホルモン調節、血流の改善が重要になってきます。
E2とFSHの分泌を助ける+卵巣へ届けるアプローチをします。
※E2・・・エストロゲン。卵子の発育を助け、内膜を増殖して妊娠の準備をする。
※FSH・・卵胞刺激ホルモン。卵胞の発育とエストロゲンの分泌を促す。
排卵期
卵子が十分に育った後は、骨盤内の血流改善と血液の渋滞緩和+自律神経の調整からリラックスの促進をしていきます。
LH分泌+卵巣に届けるアプローチをします。
※LH・・・黄体形成ホルモン。分泌が一気に増えることにより排卵が起こる。
黄体期
排卵が終わり、子宮内膜に受精卵が着床していく時期です。
高温期がガタガタしたり、短くなってしまう方には特に重要です。
LH分泌を維持して、内膜を厚くフカフカな状態でキープできるようアプローチをします。
※LH・・・黄体形成ホルモン。排卵後は子宮内膜の調整や、妊娠維持に関与する。
東洋医学的観点
腎を補って生殖器の働きを上げる
「腎」というのは、東洋医学的に生殖器や生命力などをつかさどっている臓器です。
この腎が機能低下をすると、生殖能力が衰えたり、老化をしていきます。腎機能をあげていくことは直接的に生殖能力を高めたり、加齢・老化による不妊症の改善・予防をしていきます。
また、冷えやむくみ、睡眠の質の向上にも効果的です。
肝の働きを改善し自律神経を整える
「肝」は自律神経と大きくかかわる臓器です。
肝の疏泄(そせつ)機能によって、メンタルバランスや内臓の働きをのびやかに保つ働きがあります。
その機能が果たせなくなると、イライラしやすい、体の力が抜きづらい、ストレスが多いなどの症状ができます。緊張状態が強いので、血の巡りも悪くなり、ホルモンバランスが乱れやすく、卵子が育ちにくかったり、排卵しづらいなどの症状が出てきます。
脾胃の機能を上げて体力をつける
「脾胃」は影響の吸収と分配に大きく関わる臓器です。
この働きが低下すると、体に必要な栄養が供給されずエネルギー不足状態になります。
生殖器というのは直接生命維持には関与しない臓器です。
自分の体自体がエネルギーが足らず弱っている状態だと、自分の命を最優先にするので、生殖器へのエネルギー供給をしなくなります。
常に体が重だるい、食欲がない、月経が止まってしまうなどの症状が出やすくなります。
不妊が改善する理由
本八幡鍼灸院では、鍼灸治療・手技療法・補助療法をくみあわせたコンビネーション療法を行っております。
鍼灸だけでも治療効果はありますが、その効果をさらに発揮させたり、違う刺激の入れ方をすることで、体質や症状の改善を早めます。
スーパーライザー
卵巣につながる卵巣動脈に照射することで、卵巣への血流をアップさせ、卵子の成長や質を高めます。
また自律神経に働きかけ、免疫の寛容化ができるので、精子などの異物を必要以上に排除する働きがなくなり、受精がしやすい体へ変えていきます。
ハイパーナイフ
1秒間に100万回の振動を入れることで、深部の筋肉を緩めて血液が流れやすくなります。また振動により熱が生まれ、深部から体を温める働きがあります。
お腹周りや腰回りに施術することで、骨盤内部の血流量を増やし、内膜の質を高めたり、卵巣の発育にもアプローチをすることができます。
鍼灸
内臓にアプローチができるツボを使い、臓器の働きを整えていきます。
特に緊張が強い場合には、肝のツボを使ったり、自律神経とかかかわりが強い首の筋肉を緩めます。
またお灸は補う働きが強いので、腎や脾胃が弱っている方への施術は効果が高いです。
患者様の声
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不妊のまとめ
不妊症というのは、男性にも女性にも原因がある場合もありますし、何も原因がない場合もあります。
どちらにしても、不妊という状態が起こってしまっている根本原因を探していくことが大切です。
- ホルモンの分泌は正常にできているか
- 血液は滞りなく流れているか
- 体が緊張しすぎていないか
- 体自体のエネルギーは足りているか
- 内臓の働きが低下していないか
こういった観点から体の根本を整えて、不妊になっている原因自体を改善していきましょう。
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監修 本八幡鍼灸院院長 峯岸里美(鍼灸師歴18年)
2004年3月 鍼灸師国家資格取得
2003年4月 心身健康堂入社
2007年4月 けやきの杜鍼灸接骨院赤坂入社
2008年6月 住吉鍼灸院勤務
2013年2月 本八幡鍼灸院開院