流産を繰り返し、妊娠が維持できない方へ
このようなお悩み・症状はありませんか?
- 妊娠したのに継続ができない
- 何度も流産を繰り返してしまう
- 周りは妊娠しているのに私だけうまくいかない
- この先どうしていけばいいのかわからなくなっている
- 流産が怖くて妊活自体もやりづらくなっている
流産になってしまう原因・リスク因子
流産とは、妊娠したにも関わらず、妊娠22週までに赤ちゃんがなくなってしまうことを言います。妊娠初期である12週までの流産が多く、全体の80%を占めます。
妊娠した女性の約40%は流産になると報告されていて、高い確率で女性が経験をする疾患でもあります。
染色体異常
早期に起こった流産では一番多い原因です。赤ちゃんの染色体の問題なので、着床する前から流産になってしまうことが決まっています。
お母さんとしては、「運動したのが原因かな?」「ストレスが良くなかったのかな?」と、あの時あれをやったから・・・。と感じてしまう方もいらっしゃるかと思いますが、お母さんが原因になることはほとんどありません。
流産してしまったこと自体は悲しいですが、必要以上に自分を責めたりしないで下さいね。
凝固異常
血液が固まりやすくなる状態で、それにより血流が悪くなったり血栓ができやすくなります。
赤ちゃんに栄養が届きにくくなり、発育不全や胎盤の異常で、流産や死産のリスクが上がります。
代表的な疾患としては、抗リン脂質抗体症候群が知られています。
抗体が自分の体を攻撃してしまい症状を引き起こす自己免疫疾患の一つです。
習慣性流産や胎児死亡などを引き起こします。
子宮形態異常
子宮の形が通常とは異なり、妊娠継続ができない症状です。
子宮の形の異常には、先天的なものと後天的なものがあります。
先天的なものとしては、「中隔子宮」と「双角子宮が」特に流産が起きやすいことがわかっています。
後天的なものとしては、子宮粘膜下筋腫(子宮の内側にできる子宮筋腫)があります。
内分泌異常
甲状腺機能が亢進または低下している場合は、流産の可能性が高くなります。
血液検査を行って、甲状腺や血糖の数値を確認します。数値に異常が出る場合は、妊娠するのに問題ない数値までコントロールをし、維持していくことが必要です。
数値が正常になれば妊活を再開していきます。
夫婦の染色体異常
両親のいずれかに「均衡型転座」と呼ばれる染色体の異常があると、流産のリスクが高くなります。均衡型転座とは、ある染色体の一部が他の染色体の一部と入れ替わってしまうことです。
遺伝子の過不足はないので、均衡型転座を持っている本人には問題は起こりませんが、卵子や精子を作る際に遺伝子に障害が起き、流産しやすくなってしまいます。
骨盤の歪み
子宮は骨盤内にあり、骨盤の内側に両側から吊られたような状態です。なので、骨盤が歪んでしまうと、子宮の形も変形しやすくなってしまいます。
子宮は赤ちゃんが育つ家の役割をしています。
歪んだ家に住んでいて、住みやすいと感じる方はいないですよね?
赤ちゃんも同じように居心地の悪いところにはいたくないので、流産に繋がりやすくなるのです。
赤ちゃんの家である子宮の土台になっているのが骨盤なので、骨盤の歪みがあると流産になりやすいです。
流産の分類
流産は時期や発症状態によって、様々な分類や名称があります。
初期の起こる化学流産
尿や血液検査での陽性反応は出たものの、その後の超音波検査で確認ができる前に赤ちゃんの発育が止まってしまう、早期の流産のことを言います。
妊娠検査薬の使用が増えたため認識しやすくなってきました。検査をしなければ妊娠に気づかず月経が来たと思っている方も多いです。
流産後の治療は時になく、経過を観察していきます。
出血がない稽留流産
赤ちゃんはすでに発育が止まっていますが、出血や腹痛などの自覚症状がない流産のことを言います。医療機関で検査をしたときにわかるので、お母さん側のショックも大きいです。
外来で経過を観察しながら自然排出を期待する場合と、入院をして子宮内容除去手術をする場合があります。
自然排出は近年増えてきていますが、外出時、仕事中、夜中に出血をしてしまうので、緊急性も高く、議論されている部分もあります。
子宮内容除去手術は子宮内膜を傷つける可能性がゼロではないため、流産後の処置をどうしていくかは、クリニックの先生とよく話し、体調や状態によって判断していく必要があります。
ストレスも稽留流産を起こす要因と言われているので、妊娠中のメンタルコントロールや、環境づくりも大切になってきます。
止められない進行流産
出血が始まってしまい、止められない状態です。子宮内の内容物が出てきてしまっている流産のことを言います。
進行流産は信仰の度合いによって2つに分類されます。
①完全流産:子宮内容物が自然に全て出てしまっている状態です。出血や腹痛は治まっていることが多く、経過観察で対応できることが多いです。
②不全流産:子宮内容物の排出は始まっていますが、まだ一部が子宮に残存している状態です。出血や腹痛も続いていることが多く、子宮内容除去手術を行う場合が多いです。
母子ともに危険な感染流産
細菌やウイルスなどによって、感染症を伴った流産のことを言います。
風邪、B型肝炎、サイトメガロウイルスなどは胎児にも感染し、胎児死亡や重篤な障害が残るケースもあります。
その他の感染症から炎症が起きた場合も、流産は免れたとしても母子感染を引き起こす場合があります。
感染流産は母体死亡のリスクも多いため、慎重に管理をしていく必要があります。
何度も流産を繰り返してしまう
①反復流産:流産を2回繰り返した状態です。頻度は2~5%くらいです。
②習慣流産:流産を3回以上繰り返した状態です。頻度は1%くらいです。両親に何らかの疾患がある場合があります。両親の染色体の異常や、血液検査からわかる疾患などがあるため、医療機関で検査を行い原因を見つけていきます。ですが、原因不明となるケースも少なくありません。
妊娠の可能性がある切迫流産
妊娠22週未満で、赤ちゃんが子宮内に残っており、流産の一歩手前の状態のことを言います。上記に説明した流産では妊娠継続は難しいですが、切迫流産は妊娠を継続できる可能性があります。
妊娠12週までの切迫流産に効果的な薬はないとされていて、安静にして経過を観察していきます。この時期は絶対安静で過ごしましょう。
クリニックでの一般的な治療法
流産になってからはアプローチできる治療はありません。
クリニックでは、流産になる原因・リスク因子に対して薬を使いながら流産にならないようにアプローチをしていきます。
原因やリスク因子別に治療法をご紹介していきます。
流産を予防するための治療法
血液凝固因子
血液凝固の代表的な疾患は抗リン脂質抗体症候群です。妊娠中では血栓のリスクが高まるので、低用量のアスピリン単独療法よりも低用量アスピリン/ヘパリン療法を行っていきます。
子宮形態異常
子宮形態異常は自覚症状がないので、検査をしなければわかりません。
流産に特に影響があるのは中隔子宮です。
以前はお腹を切る開腹術が行われていましたが、最近ではお腹を切らずに処置ができる子宮鏡下中隔切除術が一般的になってきました。
内分泌異常
甲状腺や糖尿病の状態を血液検査でみていきます。
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の場合、抗甲状腺剤を使います。薬は最初は多め(3~6錠)から始めて徐々に減らしていきます。
副作用は薬の開始初期に現れやすいので、最初の3か月間は2週間おきに副作用のチェックのため血液検査を行います。
甲状腺機能低下症(橋本病)の場合、甲状腺ホルモンが足りない状態なので、甲状腺ホルモン剤を服用し補っていきます。もともと体内の甲状腺ホルモンと同じものなので、必要量飲んでいれば副作用はありません。
ヨウ素は甲状腺ホルモンの原料ですが、摂取しすぎると作られなくなるので、ヨウ素を多く含む昆布の摂取は控えるようにしましょう。
夫婦の染色体異常
夫婦の染色体異常がわかった場合、流産を回避するために着床前診断を行うことができます。
着床前診断とは、採卵・採精をして、得られた受精卵の一部を採取して染色体の本数や、構造に問題がないか調べる検査です。
ここで受精卵に異常がない場合は、流産の確率が低くなります。
流産後の治療法
待機療法による自然排出
手術は行わず、自然に子宮内容物が排出されるまで待つ方法です。
手術後に子宮内膜が発育不全になるなど手術をしたことによる後遺症を回避することができます。また手術の場合は2~3カ月妊活はお休みする必要がありますが待機療法の場合は、すぐに妊活を再開できます。
排出される日が特定できなかったり、いつもより月経痛や月経量が多くなる可能性があるので、日常生活に支障をきたす場合があります。
待機する期間は2~4週間くらいです。
手術療法による治療
手術は腹痛や出血のリスクを減らすこと、胎盤から出るHCGを止めることが目的です。
子宮内容物を取り出し、きれいな状態にします。
1日入院をしますが、手術自体は30分ほどで終わります。
退院後はシャワーや入浴も問題なく、特別やっていけないことはありません。
大量出血や腹痛のリスクを減らすことができますが、手術によりその後の内膜が育ちにくくなるなどの可能性が出てきます。
流産が改善しない理由
流産は多くの女性が経験するので、決して珍しい症状ではありません。
しかし、お薬などで対処してもなかなか改善しないケースもあったり、原因がはっきりしないものもあります。
この場合は、体質自体を改善していく必要があります。自分の体の何が妊娠継続に適していないのかを把握して、それに合ったケアをしていく必要がありますが、その原因がわからず効果的にアプローチできていない方が多いです。
本八幡鍼灸院の治療法
本八幡鍼灸院では、西洋医学的な観点と東洋医学的観点と、どちらからも流産に対して原因を探していきます。
根本的な治療を行っていくので、流産しづらい体つくりが可能です。
西洋医学的な観点
骨格や血流、栄養的な面から原因を探っていきます。
骨盤の歪み
子宮は骨盤内に位置し、骨盤からぶら下がったような状態になっています。
骨盤が正常な位置であれば、子宮も正しい形を保てますが、骨盤が歪んでしまうと中の子宮も一緒に変形してしまい、流産のリスクが上がります。
また、着床すらしづらい状況になるので、歪みのケアは必須で行います。
血流不足
血液の質が悪くドロドロしていたり、座りっぱなしなど同じ姿勢が多かったりすると、血流が悪くなり流産のリスクが上がります。
血流が十分に行き届いていないと、内膜自体が薄くなったり質が悪くなり、着床しても居心地が悪い環境になっています。
また、前に説明した骨盤の歪みも血流を悪くする原因となります。
栄養不足
流産に影響の強い栄養素は「鉄」と「ビタミンD」です。
鉄は非常に吸収しづらい栄養素で、経口摂取したうちの10%ほどしか吸収されません。
女性の場合毎月月経もあるので、鉄を運ぶ赤血球自体も少なくなりやすいです。
動物性の方が吸収はしやすいので、レバーなどはおススメです。
ホウレン草やプルーンなどの植物性は、ビタミンCを一緒に摂ると吸収率が上がります。
ビタミンDは、日光を浴びると皮膚で産生されます。
近年は在宅勤務などもあり、日光を浴びる機会も少なくなっているので、余計に産生しづらい環境にもあります。
東洋医学的な観点
どのような体質が流産を起こしやすいのかを見ていきます。
気血不足
東洋医学では、胎児を子宮に定着させたり、子宮内膜を安定するのは、気の固摂(こせつ)作用によるものと考えています。
また、胎児の元となる卵子を発育させたり、受精卵が着床する内膜を育てるのは血の働きです。
このため、気血が不足してしまうと流産に繋がりやすくなります。
腎虚
ホルモン分泌や、成長、生殖、妊娠など、婦人科や生殖器を司っている臓器を東洋医学では「腎」と捉えています。
また臓器は年齢によって衰えてくるもので、女子絵は7の倍数、男性は8の倍数と言われています。
女性のピークは28歳、男性は32歳となり、それ以降は機能低下してくるため、腎の力が弱くなり婦人科や生殖器の衰えが出てきます。
瘀血(おけつ)
瘀血(おけつ)とは、血液の巡りが悪くなっている状態です。
血液の巡りが悪いと、内膜の柔らかさが少なくなり着床しづらくなったり、着床してもその後の妊娠維持ができなかったりします。
西洋医学的にいう、血流不足や血液凝固などの症状は、東洋医学ではこの瘀血にあたります。
流産が改善する理由
当院では鍼灸治療をベースに、さらにその効果を高めるために様々な治療法を組み合わせるコンビネーション療法を行っています。
スーパーライザー
卵巣につながる卵巣動脈に照射することで、卵巣への血流をアップさせ、卵子の成長や質を高めます。卵子の質を上げることで、流産を防止します。
また自律神経に働きかけ、免疫の寛容化ができるので、精子などの異物を必要以上に排除する働きがなくなり、着床を維持しやすくさせます。
骨盤調整
骨盤の歪みを整えることで、流産のリスクになる子宮の変形を治して流産の予防をしていきます。
本八幡鍼灸院で行っている骨盤調整は「活法整体」と言って、ボキボキ鳴らす整体ではなく、筋肉自体を動かしながら行うので、筋肉も緩み血流も良くなります。
オイルトリートメント
筋肉の硬さをほぐして血流を促進していきます。使っているオイルも一般的なマッサージオイルに比べ高濃度の酸素が10倍以上含まれていて、老廃物の代謝を早めることにより血液の循環を良くします。
腰回りは足は骨盤内への血流アプローチがしやすい場所なので、重点的に行います。
患者さんの喜びの声
流産のまとめ
流産は、薬などで対処できる原因もあるので、まずは病院で検査をして診断を仰ぎましょう。
それでも改善が難しい場合や、原因がわからない場合は
- 骨盤の歪みがないか
- 血流が悪い
- 栄養が足りていない
- 内臓の機能が低下している
上記の状態を確認し、問題になっているところに対して適切な治療を行い、次こそは妊娠継続をさせてマタニティーライフを楽しんだり、赤ちゃんに会える喜びを感じていただきたいです。
監修 本八幡鍼灸院院長 峯岸里美(鍼灸師歴18年)
2004年3月 鍼灸師国家資格取得
2003年4月 心身健康堂入社
2007年4月 けやきの杜鍼灸接骨院赤坂入社
2008年6月 住吉鍼灸院勤務
2013年2月 本八幡鍼灸院開院